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第6回リリー賞表彰式が行なわれました!(その1) [精神保健医療福祉]

2010年2月20日(土)の活動日記その1)

● 第6回リリー賞表彰式が行なわれました!

 今日、『第6回精神障がい者自立支援活動賞(通称:リリー賞)』の
 受賞者の発表と表彰式が行なわれました。

 過去最多、全国から84もの応募があった今回のリリー賞ですが
 事務局と選考委員会でこれまで一生懸命審査を行なってきました。

 ついに今日はその表彰式です!

 過去わずかに5回の開催とはいえ、リリー賞といえば
 精神保健医療福祉の世界ではとても有名な栄誉ある賞です。

 これまでの5回を通して、受賞した後、受賞した方々の人生というのは、
 良い意味で本当にどーんと変わってしまうのですね。

 受賞した方々はめちゃくちゃに有名になりますし、
 活動はさらに加速してより素晴らしいものになっていきます。

 それくらいものすごくポジティブな影響力のある賞なのです。

 そんな賞の選考委員会メンバーに今回フジノが選ばれたことは
 大きな誇りを感じたと共に、
 実は大きすぎるほどの責任も感じてきました。

 (すっごいプレッシャーでした...)

 そのせいでとても緊張してしまって、
 2日前は徹夜で睡眠ゼロだったので昨日は早く寝たのですが
 長く眠ることはできなくて朝6時半には完全に目が覚めてしまいました。

 さらに、けさは横須賀中央駅で電車に乗ったら
 すぐにパニック発作を起こしてしまい

 ふだんなら40分で品川駅に着くのが1時間半もかかり、
 打ち合わせの集合時間に30分も遅刻してしまう羽目に...。

 もともと本番よりも数時間早い集合でしたから
 表彰式そのものには全く影響は無かったのですが、あせりました。

 でも、それくらい緊張するほどに
 このリリー賞というのは大切な賞なんですよ。

 会場は、千代田区平河町(永田町ですね)にある
 都市センターホテルのコスモスホールでした。

 下の画像は、控え室へようやく到着した
 やつれきったフジノです(笑)。

20fujino.jpg

 実は、発表&表彰式の前に
 選考委員会メンバーと受賞者のみなさまとで懇談会が行なわれました。

 後にまた記しますが、
 岩手県のきららのみなさまと愛媛県の佐野さんが受賞となったのですが

 ごはんを食べながら、きらら&佐野さんの活動について
 じっくりとお話をうかがわせていただくことができました。

20lunchtalk1.jpg

 岩手県と愛媛県からけさ新幹線で来ていただいたのですが
 今度はフジノが岩手&愛媛を訪れて
 その活動を現場で見せていただきたいなあと想いました。

20lunchtalk2.jpg

 さらに、今回の選考委員会にはスペシャルメンバーとして
 俳優の萩原流行さんがいらっしゃるのです!

 (もちろん選考の段階から関わって下さっています)

 今日はプレゼンテーターとして表彰をして下さいました。

20withMrHagiwara.jpg

 萩原さんともいろいろお話をさせていただいたのですが
 本当に気さくで素晴らしい方でした。

 それにしても萩原さんが57才だなんて、
 ご本人の口から聞かされて今日初めて知りました!

 見た目が若いというだけじゃなくて、内面もすごくフレッシュで、
 エネルギーをまわりに発しまくっているので
 とても50代後半には見えませんでした。


 (次回に続きます!)

共通テーマ:日記・雑感

予算議会でフジノが市長へ行なう質疑の内容です [本会議]

(2010年2月19日(金)の活動日記その2)

● 予算議会でフジノが市長へ行なう質疑の内容です

 昨日からけさにかけて徹夜してようやく
 予算議会での市長へ質問する内容を決めました。

 しめきりは今日の夕方17時。

 17時を知らせるチャイムが鳴るのを聴きながら
 発言通告書に署名をして提出しました。

 ここまでギリギリまで苦しんだのは、
 7年間の政治家生活で初めてでした。

 それではフジノが市長へ行なう質疑(3月3日です)の
 発言通告を掲載します。

 フジノの質疑は大きく3つです。

 1.ハコモノ3兄弟について
 2.長生きを喜ばれない現在の高齢者福祉について
 3.西地区に押しつけられた『負担』に対する率直な怒りについて

 詳しい内容を紹介します。
 (PDFファイルはこちら:http://www.hide-fujino.com/pdf/2010/feb/19document.pdf

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  1.財政危機の中で財政規律を重視した予算編成における、
   ハコモノ問題に対する市長の認識について

 市長は、新年度の本市の運営方針を
 市民のみなさまにお伝えする今回の施政方針演説において

 「厳しい財政状況」を繰り返し訴え、
 予算編成の基本方針として「財政規律」を挙げ、
 新たに「財政基本計画の策定」も予算計上している。

 しかし、市長が「財政危機」を
 問題視しているにもかかわらず、

 その大きな要因である
 ハコモノ3兄弟(芸術劇場・美術館・ソレイユの丘)への
 「対策」についてはひとことも触れなかった。

 マニフェスト実現の為の財源を捻出する上でも
 ハコモノ3兄弟に切り込めば
 大きな効果があったはずであるにも関わらず、

 実際には大幅な予算の減額も無かった。

 これでは「財政規律」に全く説得力が無い。
 説明責任も果たしておらず、大きな問題である。


 (1)ハコモノ3兄弟に今後かかる費用はいくらなのか。

 芸術劇場・美術館・ソレイユの丘、それぞれのハコモノについて、
 ①現在まだ残っている建設費用の借金額はいくらなのか、
 ②管理・運営費用は今後予測しうる限り
  いつまでいくらかかるのか。


 (2)今後どう対処すべきかをはっきりと
  市民のみなさまに説明すべきではないか。

 「吉田市長に市長が交代すれば
  批判の大きいハコモノ3兄弟への
  税金投入が無くなる/大きく減らせるはず」

 「もっと優先順位の高い政策に税金が使われる」

 と信じて投票した多くの市民の方々は、
 今もそう信じている。

 しかし市長は当選後、明らかに変節してしまったのではないか。

 実際、新年度予算案でも
 ハコモノへの予算を大胆に削減することは無かった。

 市長は市民のみなさまに対して、
 今後ハコモノ3兄弟にどう対処するのか、
 「現在のスタンス」をはっきりと説明すべきではないか。


 (3)「運営形態の見直し」や「指定管理者の公募」で
  どれだけ負担を減らせるかを
  検証するように総務部に指示を出したはずだが、
  検証結果は出されたのか。またその結果はいつ発表されるのか。

 市長は、すでに建設されたハコモノは
 廃止などの抜本的な見直しでは無く、

 指定管理者への移行など「運営形態の見直し」や
 指定管理者の「公募」によって
 税金の負担を減らすとかつて答弁した。

 見直しによってカットできる金額などの検証を
 総務部に指示したとのことだが、

 その検証結果は可能な限り早く実行されねばならない。

 その検証結果は出されたのか。
 結果が出ていないのならばいつまでに出されるのか。


 (4)新年度開催予定の「事業仕分け」において、
  ハコモノ3兄弟の必要性を問うてみるべきではないか。

 市長は抜本的な見直しをする考えはないようだが、
 財政危機の現在の本市において
 それが本当に市民の望んでいることなのか疑問である。

 来年度に新たに開催予定の「事業仕分け」の対象に、
 ハコモノ3兄弟の「存廃」も項目として入れて、

 「市役所の論理」ではなく、
 「市民」のみなさまや「外部」の第三者の視点から
 これらハコモノの存続そのものの必要性を問うてみるべきではないか。


 2.長生きが喜ばれない現実を打ち破る為の、
  「力点を置きたい可能性への投資」の1つとしての
  高齢者福祉の在り方について

 市長は施政方針演説の中で
 「平成22年度に力点を起きたい可能性への投資」の1つとして
 高齢者福祉について触れたが、

 ハード面では新設・増床される特別養護老人ホーム・
 グループホーム(合計約380床)について、

 ソフト面では介護予防サポーターの養成の拡充について
 述べただけである。

 現在、特別養護老人ホームの待機者は約2000人にものぼり、
 何年間もの入所待ち、老老介護、
 痰吸引などの医療行為が必要な為に
 そもそも受け入れ先が無い、
 など苦しんでいる方々は非常に多く、
 介護苦からの虐待やご家族の自殺も起こっている。

 「力点を置きたい可能性への投資」の1つであるならば、
 もっと施政方針において
 ソフト・ハード両面から
 より具体的に今後の高齢者福祉について
 説明すべきだったのではないか。


 (1)在宅サービスの充実に向けて
  新年度はどのように取り組んでいくのか。

 すでに介護が必要な方々への取り組みについて、
 市長は施政方針演説では「施設サービス」しか触れなかったが、
 「在宅サービス」を充実させることも
 介護の両輪として不可欠である。

 ①今後、在宅サービスを充実させていく為に
  どのような取り組みを行なっていくのか、
  より具体的に述べるべきではないか。

 ②特に、昨年暮れにまたも選定が失敗に終わってしまった
  「夜間対応型訪問介護事業所」について、
  今後どのような対応を行なうのかを述べるべきではなかったか。

 同時に、

 ③介護に悩むご家族のレスパイトに積極的に取り組むべきではないか。


 (2)施設サービスの不足を市立2病院で対応すべきではないのか。

 本来、高齢者福祉は「医療」と「介護」が
 シームレスでなければならないが、

 施政方針ではその点に言及が無かった。

 約2000人にのぼる本市の特養待機者は、
 現計画での介護保険3施設やグループホームの新設・増床だけでは
 間に合わない。

 しかし、見殺しにしては絶対にいけない。

 そこで、代替案として、

 ①市立2病院の病床で待機者の受け入れができないのか。

 ②特に、市民病院で休止している病床を
  早期に療養病床として稼動させて受け入れをすべきではないか。

 また、うわまち病院の療養病床50床中10床は個室だが、
 1ヶ月の費用を30~50万円も負担せねばならず、
 入院したくてもできない方々がいる。

 ③個室数を減らして差額ベット代を取られない病床数を増やせないか。

 加えて、

 ④個室でも費用負担を下げて入院しやすくすべきではないのか。


 3.行政側が一方的に大きな負担を押し付けている
  西地区の2つの課題(市民病院・ごみ処理施設建設予定地)を、
  市長が「横須賀が抱える大きな課題」と言及した認識について

 施政方針演説の中で市長は
 「平成22年度の横須賀が抱える大きな課題」として
 「市民病院」と「ごみ処理の広域化」を挙げたが、

 どちらも長坂で西地区に位置している。

 この2つのテーマを
 「横須賀が抱える大きな課題」と市長が述べた時、

 西地区で幼少期から暮らしてきた私は、
 さも西地区そのものに問題があると言われたかのような
 不快な印象を受けた。

 それは私だけでなく西地区の多くの声でもある。

 もともと地理的に困難を抱えている西地区では、
 さらに過去の経緯から
 巨大なごみ処理施設を押し付けられてきたとの「負担感」や、
 迷惑施設はどうせいつも西地区なのだという
 「諦めの感情」を持たされている。

 誰もが希望を感じることができる
 新しい横須賀の実現を目指していたはずの吉田市政が、

 西地区の市民に対して今回さらにそうした負の感情を
 強く感じさせてしまったことは大きな問題である。


 (1)市長の言行不一致こそ「横須賀の課題」ではないのか。

 市長は施政方針演説の中で
 「市政の主体は市民である」
 「自らの手で活力を生み出し、生き生きと暮らせる地域をつくることが、
  本市全体のまちづくりにつながっていきます」
 と述べておきながら、

 この2つの問題に、西地区に暮らす市民は
 なんら主体的に関わる機会を与えられなかった。

 市民病院は行政側が病院経営を誤った結果、
 指定管理者制度への移行による混乱を招いて、

 何の瑕疵も無い西地区の市民の方々に
 大きな不安と迷惑をもたらした。

 2つの課題共に歴代市長から引き継いだものではあるが、
 ごみ処理施設の建設予定地を決定したのは
 吉田市長である。

 発表はあまりにも一方的かつ唐突で、
 西地区の市民は決定だけをただ押し付けられた。

 このどこが市民主体だと言えるのか。

 かつての美術館建設やソレイユの丘建設も、
 主体的に市民が決めるどころか
 一方的に結論を押し付けられたからこそ反対運動が起こった過去を、

 「温故知新」を施政方針で述べた吉田市長は
 もうお忘れなのか。

 自らが述べた市長として在るべき姿勢と
 全く矛盾していないか。

 そんな言行不一致の「市長の姿勢」こそが
 本当の「横須賀の課題」ではないか。


 (2)そもそも西地区の市民への謝罪が述べられるべきではないのか。

 そもそも乗り越えるべき「横須賀の大きな課題」と認識しているならば、
 行政側が一方的に西地区の市民に負担を押し付けている以上、

 施政方針演説ではまず何よりも
 長坂を中心とする西地区の市民のみなさまに対して
 謝罪の言葉を述べるべきではなかったか。


 (3)「地域住民の皆様のご理解ご協力を頂く」とは
  具体的に誰がどのような意思や行動を
  どのように示すことを意味しているのか。

 市長は施政方針演説の中で
 ごみ処理施設の計画地に対して

 「市としての方向性が決まりましたので、
  まずは地域住民の皆様のご理解ご協力を頂く」

 と述べているが、
 それは具体的に誰がどのような意思や行動を
 どのように示すことを意味しているのか。

 みなさまが理解するとは
 どのような状態になったことを言うのか。

 みなさまが協力するとは
 どのようなことを意味しているのか。

 反対の声が強ければ
 方向性の撤回はありえるのか。

 (以上です)
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 今日開催された本会議での
 吉田市長の1年間の方向性を示す『施政方針演説』でも

 また、これまで短い時間ではあるものの
 提出された新年度予算案の資料を読んだ限りにおいても

 (発言通告のしめきりが今日の17時しめきりなのに
  予算案の説明資料が配られたのは16時でした。

  1時間しか無いようなスケジュールでは
  精査して熟考して質疑をつくることはできないです。
  全くおかしいです)

 吉田市長が当選してから
 フジノが昨年9月議会・12月議会と質疑をしてきたことが
 改善される見込みは
 ほとんど無いのだと分かりました。

 本会議で質疑をしても意味があるのかを
 見出せない気持ちになりました。

 それでもあえて質疑をしたいと思います。

共通テーマ:日記・雑感

新年度の方向性を示す『施政方針』演説でした/本会議初日 [本会議]

(2010年2月19日(金)の活動日記その1)

● このまちの新年度の方向性を示す『施政方針』演説でした/本会議初日

 今日は本会議が開かれました。

 毎年、予算議会の初日は必ず
 市長による演説だけが行なわれます。

 その演説のことを『施政方針』演説と呼んでいます。

 4月から始まる新しい1年度について
 横須賀市をどのような方針で運営していくかという想いを
 市長が市民のみなさまに対して語る重要な演説です。

 今日の本会議で吉田市長が読んだ原稿の全文はこちらです。
 (http://www.hide-fujino.com/pdf/2010/feb/19speech.pdf


● このまちの新年度の方向性を示す『施政方針』演説でした/本会議初日

 実際には、予算議会での市長への質疑をつくる都合上、
 数日前にすでに議員たちにはゲラが配られています。

 (これは毎年の慣例です)

 ですから、すでに何十回もフジノは繰り返し読んでいた訳ですが
 今日改めて最終稿の演説を聴くのは初めてでした。

 そして、今日の吉田市長による
 施政方針演説を聴き終えたフジノの想いを記します。

 率直に申し上げて、何も感じることがありませんでした。
 感動も無ければ、怒りも起こらない。むなしい気持ちになりました。

 あの当選後初めての本会議(09年9月議会)で市長が行なった
 4年間で目指すべき姿を示した所信表明演説とは、全く異なりました。
 (http://www.hide-fujino.com/diary/2009/sep1.html#speech

 何よりも『言っていること』はカッコよいのですが
 これまでの市長としての『7か月間の行動』を見てきたフジノには
 全く言行不一致としか言いようがありません。

 言葉がむなしく空に響くような感じでした。

 財政危機を繰り返し繰り返し訴えるにも関わらず、
 ハコモノをどう対処するのかは全くひとことも触れませんでした。

 未来のこどもたちに問題を先送りしない、と述べておきながら

 マニフェストで約束したことである
 『救急医療センター移転をしないこと』を明言もしませんでしたし、

 このまちの主役は市民であり
 市民が主体的にまちをつくっていくと言いながら

 ごみ処理施設の建設予定地は
 市が突然に決めて、決定したことだけを発表したのでした。

 施政方針演説で言っていることと
 現実にやっていることがあまりにも違いすぎるので

 聴いていて、本当にむなしくなりました。

 1月29日に国会で鳩山総理が行なった施政方針演説では
 「いのちを守りたい」というフレーズが24回も使われて話題になりました。

 あまりにも理念を語りすぎで具体的な取り組みが見えない、
 というマスメディアの批判もありました。

 しかし、あの鳩山総理の施政方針を聴く限り、
 この国をどんな国へと変えていきたいのかが
 確かにフジノには伝わりました。

 それに比べてわがまちの施政方針演説は、
 かつての政府の演説のように、

 取り組みことを羅列していくばかりで
 (いわゆる短冊をはりつけた演説と批判される種類のものです)

 吉田カラーというものは感じられず、
 むしろ、官僚市長の演説のようでした。

 この施政方針演説を聴いても、希望を感じたり、チェンジを感じたり、
 新しい横須賀の姿が見えるなんてことは全くありませんでした。

 非常に残念です。

 変わってしまった吉田市長の姿には
 もう怒る気も起こらず、失望とむなしさだけが残りました。

 フジノはそんな市長に対して
 厳しい質疑を行ないたいと思っています。

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 (*後日談 翌日の神奈川新聞に施政方針について報道されました)
 
 (2010年2月20日・神奈川新聞より)
20kanagawa2.jpg

 行財政改革に積極姿勢
 横須賀市長 施政方針「公約実施に全力」

 横須賀市の吉田雄人市長は市議会第1回定例会初日の19日、
 本会議で2010年度の施政方針演説を行った。

 税収の落ち込みで収支のアンバランスが拡大する中、
 財政難からの脱却を目指し行財政改革に積極的に取り組む姿勢を表明。

 「新たな試みとして事業仕分けの手法を導入し、
  市と民間が行うべき仕事の分類を行い、さらなる行財政改革に取り組む」

 と意欲を示した。

 マニフェスト(選挙公約)の実施に向けては

 「全力で取り組んでいく」

 と約束する一方、

 「財政上の問題などからどうしても実施が困難なものについては、 
  早い段階で鋭明責任を果たしていく」

 と述べた。

 市が抱える大きな課題として、
 経営難が続く市民病院とごみ処理の広域化の2点を挙げた。

 4月から指定管理者制度に移行する市民病院について

 「一刻も早い入院機能の回復に努め、地域医療の充実を図っていく」、

 ごみ処理の広域化については

 「地域住民の理解と協力を得るように努め、
  新たなごみ処理施設の建設に取り組む」

 と強調した。

 また、

 「市民が主役のまちづくり」の基本原則となる
  自治基本条例の制定を目指すと表明。

 「まちづくりにかかわる多くの市民から意見をもらい、
  12年4月の制定に向けて検討を進めていきたい」

 と述べた。

 (服部エレン)
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 (引用終わり)

共通テーマ:日記・雑感

新年度予算で『廃止・縮小される事業』を報告します [来年度予算]

(2010年2月18日(木)の活動日記)

● 新年度予算で『廃止・縮小される事業』を報告します

 毎年必ず財政部に提出してもらっている資料が
 フジノにはあります。

 それは、これまで行なってきた市の取り組みのうち、
 新年度予算案で廃止や縮小される事業のリストです。

18document.jpg

 市民のみなさまがこれまで受けられたサービスが
 カットされる訳ですから、大きな影響を受ける方もいらっしゃいます。

 そこで、今年は予算の発表と共に
 すぐに市民のみなさまに報告することにしました。

 以下の35件の事業が『廃止・縮小』されます。
 (PDFファイル版はこちらです)


 <見直し事業一覧(主なもの)>合計35件、2億2875万円

 (1)市報・市例例規集発行 58万2000円
     6月と12月に発行する市報『横須賀市の財政状況』の
     仕様を落とした。
     (写真をなくし、紙質も落とした)

 (2)横須賀市統計グラフコンクール 9万9000円
     横須賀市統計グラフコンクール参加者記念品を廃止
     (300人×330円)

 (3)国際式典事業 324万4000円
     ヴェルニー小栗祭を室内で実施することによる
     会場設営委託料の減(▲278万9000円)
     レセプションの簡素化(▲45万5000円)

 (4)国際化推進事業 20万円
     国際平和標語・ポスターコンクール参加賞を廃止

 (5)都市間交流事業 518万2000円
     ブレスト市への職員派遣を取りやめ

 (6)文化行政推進事業 46万7000円
     風を感じる街音楽コンクール参加賞を廃止

 (7)1万メートルプロムナード整備事業 43万3000円
     パンフレット作成を休止

 (8)市民文化活動推進事業 19万8000円
     委託料の基礎となる期末手当支給月数を、市職員と同様に減額

 (9)交通安全啓発事業 58万3000円
     参加賞の廃止
     交通安全ポスターコンクール225円×2,200人×1.05
     グレースボール大会190円×330人

 (10)住居表示維持管理事業 357万8000円
      21年度から新規実施を休止していることを踏まえて、
      街区案内板・補助案内板の整備を休止

 (11)障害者社会参加支援事業 1395万5000円
      自動車燃料給油券の原則廃止

      (ただし、タクシー券が利用できない方、
       自分の車を改造された方等については、
       引き続き燃料給油券の利用は可能)

 (12)難病対策事業 1944万円
      自動車燃料給油券の原則廃止および
      重度を除く一般難病患者へのタクシー料金助成券の交付枚数の減
      (1人36枚→18枚)

 (13)社会福祉施設育成事業(障害) 1403万円
      職員経験年数加算を廃止

     ※当該補助金は、国基準を上回る職員配置をした施設に対し、
       市看護職員1級45号級相当額(採用4~5年の看護師の人件費を
       運営費として補助する制度。
       職員経験年数加算とは、
       補助対象の施設がベテラン職員を雇用する場合、
       人件費が補助基準より高価なため、補助額を加算する制度。

 (14)社会福祉協議会助成事業 82万7000円
      社協職員人件費を助成する制度のため、
      市職員と同様の人件費基準で削減した。

      ・給料表の改定=▲0.15%
      ・期末手当の見直し=4.5月→4.15月

 (15)療育相談センター事業 570万6000円
      指定管理委託料のうち人件費(期末手当)について、
      市職員と同様、支給月数を減じた。
      4.5月→4.15月

 (16)助産所支援事業 365万円
      ○補助内容
        出産を取扱う助産所を市内で開設する際
        3年間を限度に、嘱託医療期間に対して補助を行う。
        (1万円/1日)

      ○廃止理由
        平成19年度から3か年の事業計画であったが
        現在まで助成案件はない。
        平成21年に出産取扱珍療所の再開と
        診療所の開設があり、出産堤所の確保は進んできている。
 
 (17)クリーンよこすか推進事業 52万5000円
      ポスター・標語参加賞を廃止
      5,000人×100円×1.05

 (18)リサイクルプラザトライR事業 30万3000円
      アイクルフェアの景品(トイレットペーパー)を廃止
      3,360円×90箱

 (19)農業研修センター管理運営事業 76万6000円
      職員配置(臨時職員)を見直し、
      現状の昼2名・夜間1名から
      1名ずつ3交代制(コミュニティセンターの体制)に変更

      ※24年度からコミュニティセンターになる予定の為、
       職員配置を前倒して変更

 (20)漁業協同組合員貸付資金預託金 1億円 
      貸付実績が低いため、預託金額を変更する。
      3億円→2億円

 (21)観光団体助成事業 156万円
      みこしパレードの団体謝礼(こどもみこし以外)を
      1団体10万円→8万円へ
      延べ78団体×2万円

 (22)にぎわいづくりイベント事業補助(商店街) 300万2000円
      一定の規模以上のイベントを推奨するため、
      30万円以下を補助対象から除外する。

      *商店街街路電気料金補助をH21から手厚くする一方、
        本来商店街自身が行なうべきイベント等の補助を縮小する。

 (23)活き活き商店街サポート事業補助 125万円
      一定の規模以上のPR等事業を推奨するため、
      30万円以下を補助対象から除外する。

      *商店街街路電気料金補助をH21から手厚くする一方、
        本来商店街自身が行なうべきイベント等の補助を縮小する。

 (24)街並み景観形成推進事業 66万7000円
      外壁の塗り替え費用に対する補助を
      実績にあわせて縮小する(100万円→33万円)。

 (25)やさしいまちづくり(公園)事業 1439万4000円
      公園内にスロープ、手すり、背伸ばしベンチを設置する事業について、
      19~21年度の計画箇所が終了した為、
      今後は公園リニューアル手業により引き続き
      公園のバリアフリー化を計画的に行っていく。

 (26)セーフティロード事業 624万円
      市内全域のカーブミラーや安全柵の色を、
      内規により全て指定色(グレーベージュ)で施行していたが、
      色の統一性等に配慮が必要な地域以外は
      原則標準色(白・オレンジ)で行うこととした。

 (27)高等学校国際交流支援事業 289万2000円
     ・エラノラ高校への長期留学(2名1年)の廃止
       (渡航費44万円、留学費用1名分101万円)

     ・エラノラ高校からの交流教員受入の廃止
       (滞在費70万6000円)

     ・エラノラ高校への短期交流研修の渡航費補助の廃止
       (60万円)

     ・エラノラ高校からの受入生徒の制服支給の廃止
       (13万4000円)

 (28)私立高等学校教材等購入費補助金 500万円
      市内の私立高等学校4校に対して支出している補助金について
      均等割(1校あたり500万円)を削減する。
      H21年度500万円→H22年度375万円

 (29)定時制高校夜食事業 370万8000円
      定時制の生徒への夜食費補助のための食券助成
      (1食150円)を廃止する。

 (30)芸術鑑賞会 1333万5000円
      昨年度よりメセナ活動の一環として行われている
      劇団四季の公演(無料)を招致していることにより、
      今年度より中学生のオペラ鑑賞を廃止した。

 (31)学校給食会補助金 28万2000円
      学校給食会職員人件費を助成する制度の為、
      市職員と同様の人件費基準で削減した。

      ・給料表の改定=▲0.15%
      ・期末手当の見直し=4.5月→4.15月

 (32)横須賀市民スポーツ応援団補助金 20万円
      対象団体がH20年度末に解散した為

 (33)国県体育大会等選手派遣事業 196万8000円
      神奈川県総合体育大会の休止に伴う選手派遣経費の減

 (34)文化財施設等維持管理事業 29万円
      文化財保存管理奨励金を管理経費の実情にあわせて
      見直した。

 (35)文化財保護周知啓発事業 19万4000円
      市単独で実施していた文化財見学会(年2回)を
      生涯学習財団の自主手業に変更した。
      なお今後市は共催として関わることとする。

 以上です。


● 何故ハコモノ3兄弟に切り込まない!?/優先順位が違う!

 いつだって時代の変化にあわせて
 行政サービスは見直していかねばなりません。

 例えば、これまでフジノだけでなく複数の議員が提案してきた
 漁業協同組合員貸付金預託金を減らすことについては

 3億円から一気に2億円へと1億円も減らせることは
 経済部が毎年交渉を重ねてきてくれた努力の成果だと
 高く評価しています。

 こうした動きは、時代の流れにも合っていますし、
 必要不可欠な『廃止・縮小』です。

 ただ、フジノはリストを見て2つの理由で
 かなりガッカリしてしまいました。

 第1に、廃止・縮小すべきではない事業が複数あります。

 例えば、『障害者社会参加事業』と『難病対策事業』について言えば、
 障がいのある方々も難病のある方々も共に
 もっと外出できる機会を保障すべきです。

 障がいのある方々の収入があまりにも低い現状を見れば
 ガソリンやタクシー代の補助の必要は今も全く変わっていません。

 また、障がいのある方々の為の社会福祉施設において
 ベテランの職員さんを雇用した場合に補助をしてきたのですが
 その補助金を廃止してしまいます。

 障がいのある方々の福祉において
 人材の確保ほど大切なことはありません。

 けれども、現行の障害者自立支援法が続く限りは
 福祉施設は人材を確保するどころではありません。
 つぶれないように努力するだけで必死です。

 だからこそ、市がベテランの人材を確保した施設に対して
 あえて補助をしてきたはず!

 それを廃止することは間違っています。
 むしろ、今こそ必要な補助のはずです。

 この3つの大切な取り組みを廃止・縮小して
 生み出された財源は、4742万5000円です。

 しかし、全く納得ができないのは
 フジノがずっと批判してきたハコモノ3兄弟に対して

 もっと切り込めたはずなのに
 その動きが全く見えないからです。

 例えば、ハコモノ長男=芸術劇場を運営する為だけで
 平成25年度まで16億8016万円もかかります。

 (この金額には建設にかかった借金は含んでいません)

 ハコモノ三男坊=ソレイユの丘も
 平成27年度まで43億5273万2000円もかかるのです。

 この60億円をもっと切りこめば
 いのちに必要な福祉サービスをカットしなくても済んだのに。

 だから、

 第2の理由は、
 もっとカットすべき優先順位の高い事業があるのに
 そこに切り込めていないことです。

 定時制高校に通う生徒たちに
 1食150円の補助をしていたのさえ廃止するのに

 ハコモノ次男坊=美術館の新年度の入場料の見込みは
 今年度よりもまた下がっています。

 美術館はみなさまの予想通り、
 オープンしてから収入が下がり続けています。

 もちろん管理運営費用はかかり続けますから
 赤字は税金で埋めるしかありません。

 こんなことに税金を使うならば
 もっと優先順位の高い使い道があるはず。

 何故、吉田市長はそこに切り込めないのでしょうか。
 とても不満ですし、本当に悔しいです。

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新年度予算案の説明会でした/自殺対策の予算について想うこと [来年度予算]

(2010年2月17日(水)の活動日記)

● 新年度予算案の説明会でした

 毎年、予算議会がスタートする前に
 市長・副市長が本会議場で『予算説明会』を行なっています。

 今日、残念ながら例年通り、
 この『予算説明会』が行なわれました。

17document.jpg

 何故、「残念ながら」と記したのかについては
 もはや毎年くりかえし書いてきたので
 説明は省略させて下さい。

 (参考までに2年前に書いた活動日記をご覧ください)

 とにかく、冊子『予算の概要』を
 市長と2人の副市長が音読するのを聴く為だけです。

 市長みずからが音読することに意味があるのでしょうか?
 この場にどんな意義を見出すべきなのでしょうか?

 7年もフジノは政治家をしていますが、
 残念ながら全く理解できないままです。

 全ての市議会議員が本会議場に集合しなければならなくて
 かつ、そこでは質疑も全く行なうこともできなければ

 市長・副市長が新年度予算案の『ウリ』について
 パワーポイントを使って分かりやすく説明する場でもありません。

 冊子を読めば分かることを
 わざわざ音読するだけのセレモニーは
 もういいかげんに廃止すべきです。

 吉田市長の就任と共に

 これまでの予算説明会とは変わった方式になるか
 そもそも廃止されるのではないか

 と期待していたのですが
 何にも変わりませんでした。本当に残念です。


● 自殺予防対策の予算案は、890万8000円でした

 さて、冊子『予算の概要』(正式な予算書ではありません)には
 市長が特にアピールしたい取り組みが
 とりあげられています。

 6つの『重点プログラム』があって
 それぞれに主な取り組みが記されているのですが

 『重点プログラム2.命を守るプログラム』の取り組み29項目のうち、
 第28番目に自殺予防対策カンケーの予算案が記されています。

 しかし、命を守るプログラムと銘打っていたら
 何故にラストから2つ後ろの28番目に紹介されているだろうか?

 優先順位は1番のはずなのに...。

 ここに載っている順番が
 市長のこころの中の優先順位とは違うと信じたいです。

 さて、その項目を紹介します。

17suicideprevention.jpg

 市長が予算説明会でこの項目を読み上げたこともあって
 説明会終了後に何名かの方々から

 「フジノくん、良かったね。自殺対策の予算、かなり増額だね」

 と声をかけて下さいました。
 (ありがとうございます!)

 確かに、フジノが当選した2003年には
 自殺予防対策の予算は『ゼロ』でした。

 それが政治家として7年間の活動の末に
 ようやく890万円まで増額されました。

 その差、890倍です。
 我ながらすごいなあと感心しました。

 ...なんて言えません!

 昨年11月に発表した『自殺対策100日プラン』の中で
 我が国は今、自殺戦争のまっただなかである、と
 政府は宣言しています。

 (100日プランとは:
  http://www.hide-fujino.com/pdf/suicideprevention/2009/100daysplan.pdf

 戦争のまっただなかなのに、
 890万円しかない予算でどこまで闘えるのか...。

 これまでだって少ない予算であっても
 関係者のみなさまと知恵をふりしぼってがんばってきたわけですが、

 政府もようやく本腰を入れてきたのに
 1000万円も超えない予算では、フジノはがっくりきています。

 例えば、890万円というのは一体どれくらいの規模なのか
 市民のみなさまにイメージしてもらう為に
 同じ800万円代の予算の取り組みを紹介しますね。


 ・『みどりの量の実態把握』869万4000円

   これまでの都市計画基礎調査等では把握しきれなかった
   実際の市域のみどりの量を把握する『緑被率調査』を実施し、
   みどりの保全および創出の為の施策実施の検討を進めます。


 ・『久里浜1丁目公園の整備』999万8000円

   実施設計の費用


 ・『防災意識の普及・啓発』898万1000円

   土砂災害ハザードマップおよび防災マップの作成
   防災に関する市民アンケートの実施
   防災講演会の開催


 ・『財政基本計画の策定』846万3000円

   本市の財政状況についての認識を市民と共有する為、
   今後の財政収支見込みを明らかにした財政基本計画を策定し、
   全戸配布します。


 これは意図的に抜き出したのではなくて、
 『予算の概要』の重点プログラムから
 800万円台の事業だけを抜き出したものです。

 お分かりいただけると思うのですが
 800万円というのは、市が何かを調査したり、設計を委託したり、
 何かの計画を作ったりするぐらいの予算規模なのです。

 こんなものなのですよ...。

 さらにフジノのもどかしさを理解していただく為に
 いくつかの取り組みを紹介します。

 市民のみなさまに愛されている真夏のイベントの
 予算規模はこんなです。

 ・『よこすか開国祭の開催』6860万2000円

   開国にぎわいまちなかイベント
   開国花火大会

 数時間の花火大会と数日のイベントの為に、
 6860万円(自殺対策予算の8倍!)の税金が使われます。

 花火大会は愛されていますし、継続すべきですが、
 単純に予算規模で比べると哀しくなってしまいます。

 一夜の華やかさと、人のいのちを守ることの重みを
 どうしてもフジノは比べてしまうのです。

 また、市民のみなさまの家屋に被害を与えている
 本来は日本にいなかった動物たちを
 駆除する為に使う予算はどんなかというと、

 ・『特定外来生物等の捕獲強化』2066万6000円

   市内全域で農業および生活に被害を及ぼし、
   生態系への影響も与えている、
   特定外来生物であるアライグマ・タイワンリスによる被害を防ぐ為に
   捕獲強化に取り組みます。

 アライグマとタイワンリスを捕獲する為に
 自殺対策の2倍の予算があてられています。

 今回は、あえて数億円レベルの大規模な公共事業は
 比較する為に紹介しませんでした。

 でも、フジノが感じているもどかしさは
 少しだけでも伝えることができたでしょうか?

 800万円台の予算というのは、このくらいの規模なのです。

 昨年に吉田市長に政権交代したにも関わらず
 予算書をざっとチェックした限りでは
 来年度も美術館は赤字を3億9400万円も出します。

 この3億9400万円(自殺対策の44倍!)の税金を
 どうして人のいのちを守る為に使えないのか。

 それがフジノにはどうしても理解できないのです。

 もちろん、予算ゼロからはじまった自殺予防対策です。
 どんな状況であろうとフジノは闘うだけです。

 1人でも多くのいのちを守ることだけが
 僕に与えられた仕事なのだと信じています。

 さあ、まもなく予算議会が本格スタートです。
 全力を尽くしていきます!

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ハイランド4丁目に『ハッピーベジタブル』がオープンしました! [障がいのある人の福祉・生活支援]

(2010年2月16日(火)の活動日記)

● ハイランド4丁目に『ハッピーベジタブル』がオープンしました!

 今日は、新しくオープンした『Happy Vegetable』
 お昼ごはんを食べに行ってきました。

 『HappyVegetable』は社会福祉法人・横須賀市社会福祉事業団によって
 2月15日にオープンしたばかりの、カフェレストランです。

 横須賀市には知的障がいのある方々の為の
 市立福祉援護センター『かがみ田苑』(公設民営)がありまして、
 その運営を行なっているのが横須賀市社会福祉事業団です。

 『かがみ田苑』は、知的障がいのある方々が自宅から通って
 就職にむけていろいろな活動をしたり
 ふだんの暮らしの中で必要な生活スキルの指導を受けたりする場です。

 利用できる期間が6年間と限られているのですが
 なかなか進路が見つからないまま6年間が過ぎていく人が多い、
 という厳しい現実があります。

 そこで、横須賀市社会福祉事業団自らが
 『新しい場』を創りだしたのですね。

 自ら、というのは、つまり、この立ち上げには
 市からの補助金などが1円も入っていないのです。

 『HappyVegetable』では知的障がいのある方々が
 実習という形で働きながら、
 やがて就職へとつなげていくとのこと。

 民間の事業者が自ら場を立ち上げた、ということは
 とても素晴らしいことで、とてもありがたいことだとフジノは感じます。

 さらに素敵なことに、お店の名前に野菜が冠されているのですが
 『かがみ田苑』の農園で育てた無農薬野菜を
 ランチやお弁当の食材として使っています。

 ヘルシーなごはんが食べられます!

 という訳で、さっそく無農薬のおいしいごはんを食べる為に
 ハイランドの『HappyVegetable』へ行ってきました!

17entrance1.jpg

 全面ガラスで開放的ですね。

 ハイランドの商店街の方々が開店祝いの花輪を出してくれてますね。
 地域に受け容れられているなあというのがとてもうれしいです。

 場所はとても分かりやすくて、
 ハイランド4丁目にある『ヨコサンスーパー』の真正面です。

 次の写真は、入り口のボードです。
 2月15日オープンですから、昨日スタートしたばかりなのです。

17entrance2.jpg

 19日までは『オープン特別価格』だそうです。

 豚バラ肉と大根のカレーがサラダ付で500円、
 これはリーズナブルでとてもありがたいです!

17entrance3.jpg

 フジノは混雑するであろうお昼時を避けていったのですが、
 ヨコサンスーパーでの買い物帰りにお茶をしに来た方々など
 順調にお客さんが入っていました。

 レジの脇には、『かがみ田苑』でつくられたグッズが販売されています。

17goods.jpg

 ごあいさつをした後、「せっかくだからのぞいていってください」と
 特別に、厨房の中に入れていただきました。

 みなさん、忙しそうに働いています。

17staff.jpg

 今はまだメニューがカレーだけだそうですが
 これからどんどん増えていくそうです。楽しみですね。


● カレー、おいしいですよ~

 という訳で、現時点でのメニューはこちら。

 ランチとしての利用じゃなくて
 もちろんお茶をするだけのカフェ利用もOKですよ~。

17menu.jpg

 さて、ドリンクは250円なのですが、
 カレーとセットで注文すると150円に下がるということなので、
 フジノはカレーとホットコーヒーを注文しました。

17curry.jpg

 それでは、いただきます!

17curryeating.jpg

 野菜がおいしい!

 そして、カレーの中に『こんにゃく』が入っていました。
 食感がすごくおもしろいです。

 フジノはおなかを減らして行ったのですが、
 この値段でこの量はかなりお得感があります。
 量が多めで、けっこううれしいです。

 「おいしかったです、ごちそうさま!」と、みなさまに再びあいさつをして、
 『HappyVegetable』を後にしました。

17staffsmiling.jpg

 かねてから書いてきたことですが、

 何かの商品を買ったり、何かを食べたりする時に、
 買う側(消費者側)はそれを作った人に障がいがあるかどうかなんて
 カンケーありませんよね?

 スワンベーカリーが愛されているのはパンがおいしいからであって
 障がいのある方々が働いていることが
 愛されている要因では無いですよね。

 そんな意味で

 フジノにとって、『HappyVegetable』は
 知的障がいのある方々が働いているという要素は抜きにして
 おいしくてまた行きたくなるカフェレストランでした。

 次のメニューもとても楽しみです。

 野菜をふだん全然とらないフジノにとって
 この無農薬野菜をつかったごはんは本当にうれしいです。
 また食べに行きたいなあ。

 ぜひあなたもハイランドに来た時は
 食べにいってみてくださいね!

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それは運命だったのかもしれない/5時間の取材 [感じたこと]

(2010年2月12日(金)の活動日記その4)

● メディア出演バブルだった昨年/今年は回復する年にすると決めたから

 昨年はフジノにとって、『メディア出演バブル』でした。

 新聞、週刊誌、月刊誌、ラジオ、テレビ、インターネット、
 あらゆるメディアにフジノは依頼されれば
 ほとんど全て応じてきました。

 大きな選挙が2つありましたから
 こちらも覚悟はしてきましたし、

 マスメディアにとりあげて頂いたことには
 今でも感謝をしています。

 しかし、『その後の影響』というか
 僕自身のこころの限界を超える量のメディアに出てしまったせいで
 いろいろな意味で
 フジノは疲れ果てしまいました。

 そこで、昨年12月末に朝日新聞夕刊の1面に掲載された
 あの素晴らしい連載記事を最後と決めて

 その後はあらゆるマスメディアからの取材を
 全てお断りしてきました。

 もちろんフジノは公人ですから

 その時その時のこのまちの抱える問題や
 政治家としての政策については説明責任がありますから
 そうしたことがらには今も
 当然ながら取材に応じています。

 そうではなくて、僕個人や家族や親しい方々の
 プライベートやライフヒストリーについて
 語らねばならない種類の取材には全てお断りしてきました。

 実際、先日も全国ネットの某テレビ局の
 取材依頼をお断りしました。

 「政治家なのに断るなんてもったいない」

 とディレクターの方に言われてしまいましたが、
 フジノは自分の宣伝になるとか
 そういうたぐいのことはどうでもいいんです。

 本当の意味でフジノを応援してきてくれた方々というのは
 テレビに出たとか雑誌に出たとかくらいでは
 別に喜んだりしてくれません。

 もともとチームフジノの仲間たちは過去2回の選挙だって、
 当選しても「おめでとう」なんて誰も言いませんでした。

 あくまでもフジノのまわりのみんなが喜んでくれるのは
 政策が実現した時、暮らしが本当に変わった時だけなのです。

 だから、「テレビに出ないなんてもったいない」
 なんて理屈はフジノにはありえないのです。

 そんな訳で、僕個人がクローズアップされるような取材については
 今年は相手にきちんと事情を説明した上で
 全てお断りさせて頂いてきました。

 それはとても固い決意だったのです。

 ●

 けれども数日前、ある新聞記者の方から電話を受けた時、
 いつもどおり一通り事情をご説明したのですが

 何故か分からないのですが、その方とお話しているうちに僕は
 何となく断りづらい気持ちになりました。

 そして、とりあえず会ってみるだけ会ってみよう、
 ということになりました。

 それは、うまくは言えないのですが
 『こころの直感』みたいなものです。

 取材そのものに乗り気ではなかったので
 相手のフルネームも尋ねませんでした。

 神奈川新聞の石橋記者という方と
 今日12日の『かながわ自殺対策会議』が終わった後に
 そのまま会場で待ち合わせる

 それだけしかメモしませんでした。

● それは運命だったのかもしれない

 けさの神奈川新聞の1面トップの記事を見て
 とてもその記事に惹かれました。

 政治家として強く問題意識を揺さぶられましたし、

 「これは僕がやらなければならない課題だ」

 と感じました。

 ふだん、新聞には世界中のあらゆる問題が載っていますから
 その1つ1つを読んでも問題意識を揺さぶられることはありません。

 ましてや新聞を読んで「僕自身が取り組まねば」と決意することは
 1か月に1度も無いことが多いかもしれません。

 しかし、けさはその記事に対して
 少なくともそう感じたのです。

 さらに、とても気になったことがありました。

 新聞記事というのは(新聞社にもよりますが)
 誰が取材をして誰がその記事を書いたのか
 という『署名』があります。

 その記事の『署名』には、石橋学、とありました。

 フジノが今日会う予定の記者は、
 神奈川新聞の石橋さんです。

 下の名前は分からないけれども、
 記事を書いた人と同一人物なのかな?

 けれども石橋という名字の人はよくいるし、
 同一人物じゃないかもしれない...。

 でも、できることならばこの記事を書いた石橋記者が
 今夜お会いする石橋記者だといいなあ、と感じたのでした。

 そうして、朝、議会運営委員会に出て、それを終えると
 急いで横浜・関内へ向かって
 『かながわ自殺対策会議』に出たのでした。

 ●

 『かながわ自殺対策会議』は17時に終わりました。

 石橋記者もマスコミの傍聴席にいるはずですが
 2人座っていた方々はフジノを素通りして帰っていきました。

 うーん、石橋記者、
 前の取材が長引いて来られないのかなあ...。

 そこで、委員長である平安先生にご挨拶をして
 今日の会議で話題になった
 横須賀市が行なう自殺未遂者支援の取り組みについて
 説明させていただきました。

 さらに横浜市こころの健康相談センターの白川センター長にもご挨拶をして
 今日の会議についてちょびっと談笑をしました。

 (お2人とも自殺対策に全力で取り組む素晴らしい方々です)

 そして、帰ろうかなと思った時、
 ついに神奈川新聞の石橋記者が声をかけてくれました。

 名刺交換を終えるとすぐにフジノは
 最も気になっていたことを石橋記者に尋ねてみました。

 「けさの1面記事を書いた石橋学さんは、あなたですか?」

 「そうですよ、フジノさん、読んでくれたんですね」

 やった!
 あの記事を書いた同一人物だ!

 これがきっと僕が
 「この人の取材は断るべきじゃない」と感じた
 その理由だったんだろう。

 世の中の多くの人々は直感とか勘を信じないと思う、
 僕だってあんまりそういうことは信じない方だけれど

 しろうとのフジノが政治家に転職をして
 毎日必死になって書類を読みまくって勉強しまくって
 情報と知識をつめこんで闘ってきたけれど

 実は、何よりも最後に信じられるのは
 直感や勘だとフジノは感じてきた。

 そして、直感の声に従って体を動かすと
 何だかうまくいくことが確かにあるのだ。

 「マスメディアの取材は全て断る」とあんなにも固く決意して
 いくつもの取材依頼をお断りしてきたのにも関わらず

 電話を受けてとりあえずは会ってみようと感じたのは、
 しかもフジノはふだん横須賀でしか取材を受けないことにしているのに
 あえて横浜で会ってみることにした気まぐれが起こったのも

 こんなすごい記事を書ける記者の方が持っている何かが
 フジノの直感にひっかかったのかもしれない。

 ひとことで言えば、運命だと思う。
 僕はそれを信じる。

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 こうして、すぐそばのファミレスに場所を移して
 石橋記者との対話が始まりました。

 石橋記者はこう切り出しました。

 「あらゆるマスコミとの取材を断っている、というのに
  今日はわざわざすみませんでした」

 僕はこころの中でさっき感じたことを思い出して
 何だか謝られたことが不思議な気がして

 「いえいえ、こちらこそ本当にすみません。
  今日の機会に感謝しています」

 と答えました。

 実際、本当に不思議な取材でした。

 すぐに終わるつもりでドリンクバーしか注文せずに
 雑談を交わすことから始まった「会うだけ会ってみよう」は

 その後、途中で2人とも夕食も注文して食べながら
 5時間も続く本格的な取材へと変わっていったのでした。

 5時間ですよ!

 1月27日からずっと
 激しいうつと無力感に襲われてきたフジノは
 この2週間ずっと、本当に他人と会話するのが嫌でした。

 それが5時間ずっと
 フルでしゃべりまくった訳ですから

 どれほど石橋記者という方が持つ
 想いや問題意識というものがフジノに響いたかということが
 みなさまにも分かっていただけると思うのです。

 しかも多くの場合、フジノはメディアの取材を受けた後、
 帰り道からすぐにうつにとらわれることが多いのですが
 それさえも起こらなかったのです。

 これはあまりにも珍しいことです。

 果たして今日の取材が
 どんな記事になるのかは分かりません。

 果たしてそもそも記事になるのかさえも
 率直に分かりません。

 でも、あえてこうしてHPに書いてみようと思ったくらいに
 取材を受けた後にもこの機会に感謝する気持ちになったのですね。

 (*ちなみに単なる『躁状態』で書いているといけないので、
   この活動日記は後日改めて何度も読み直してから
   載せることにしました。実際に掲載したのは2月21日です)

 政治家とマスメディアというのは
 一定の距離をもって監視(チェック)される存在ですが

 そうしたカンケーを理解しつつも
 共通の問題意識を持っている記者の方の存在に感謝したり、
 尊敬をするということがあるのですね。

 そんな意味で、今日はとても感謝しています。
 石橋記者、ありがとうございました。

12withMrIshibashi.jpg

 上の写真、フジノの笑顔が気持ちを表していますね!
 右側がもちろん石橋記者です。

 長いうつと無気力さえも少し晴れたような
 とても貴重な体験でした。

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横須賀市をはじめとする県内12市町、外国人の採用を「在留資格」で制限 [市役所]

(2010年2月12日(金)の活動日記その3)

● 横須賀市をはじめとする県内12市町、外国人の採用を「在留資格」で制限

 けさ、神奈川新聞1面のトップ記事を見てとても気になりました。
 横須賀市をはじめ、県内の12市町で
 『在留資格』によって外国人の採用が制限されているというのです。

 これまで横須賀市役所では、姉妹都市から派遣された職員をはじめ、
 国際交流を担当する部署には外国人の職員の方がいます。

 フジノもそうした方々の姿を見てきましたから
 横須賀市役所ではふつうに外国人の採用を行なってきたのだと思っていました。

 そうしたら、違うのですね...。

 法務省では正式に問題が無いとしているのに
 単に在留資格であるということだけで外国人採用を制限しているとしたら
 それは『国際海の手文化都市』のキャッチフレーズがウソになる、と感じました。

 同時に、それは優秀な人材の確保を自ら放棄していることにもなります。
 単に思考停止で『在留資格』=『受験資格なし』としていれば
 人事政策の失敗といえるでしょう。

 下にその記事を引用します。

 (2010年2月12日・神奈川新聞・1面より)
12kanagawa1.jpg

 在留資格で職員採用試験の受験資格を認めず
 神奈川県内12市町・外国人採用
 入管「民間同様に可能」

 在留資格が「留学」「家族滞在」など就労が制限されている在日外国人について、
 県内12市町が職員採用試験の受験資格を認めていないことが分かった。

 民間企業では、留学生であっても
 試験後に資格を変更し、採用されるケースが一般的。

 法務省入国管理局(入管)も

 「民間同様、自治体での就労は可能」

 との見解を示しているが、多くの自治体では詳しい検討がなされないまま、
 門戸を閉ざしているのが実情だ。

 「受験資格なし」としているのは
 横須賀、小田原、鎌倉、平塚、三浦、大和、秦野市と大磯、寒川、箱根、葉山、松田町。

 例えば留学生の場合、民間企業であれば、
 採用の見込みが立った段階で入管で手続きをすれば、就労可能な資格に変更できる。

 その上で内定、正式採用の運びとなっており、
 一般的には受験資格が認められないということはない。

 ところが、「人権担当の部署から『配慮の必要あり』と指摘があった」という横須賀市以外、
 「就労に制限がある以上採用はできず、受験もできないという認識」(小田原市)
 「民間の状況は承知していない」(大和市)などとして、
 受験制限が検討課題にも上がっていない。
 制限が設けられた経緯を把握していない自治体がほとんどだ。

 一方、受験を認めている市町村でも
 「応募例がなく、試験に受かっても採用できるかは不明」(厚木市)
 などと、規定のあいまいさが目立つ。

 横浜、川崎市では試験は受けられるものの、
 採用には永住資格や日本人との結婚といった
 就労目的では変更できない資格が必要で、事実上、門戸は閉ざされている。

 こうした対応に、入管からも疑問の声が上がる。

 「公務員就労を制限する規定はない。
  民間でも外国人採用が広がり、その知識、能力を生かしたいという採用側の意向に、
  こちらも柔軟に対応しているのだが」。

 入管入国在留課は、事務職は「人文知識・国際業務」、
 技術職は「技術」への変更で採用の道は開かれるとの見解を示しており、
 県内で唯一「採用可能」と明言する県によると、
 東京入管横浜支局に問い合わせたところ、他自治体で前例があることを伝えられたという。

 県内の外国籍住民はこの5年で14.9%増え、約17万5千人。
 昨年各自治体に外国人施策のアンケートを行った市民団体
 「民族差別と闘う神奈川連絡協議会」の大石文雄さんは

 「在留資格による制限は、
  積極的に外国人を採用しようとしない行政の姿勢を映し出している」と指摘。

 「定住化が進み、就職を迎える外国籍の子どもも増えていく。
  国際化の現実を見据え、門戸を開いておくべきだ」

 と話している。

 ◆在留資格と就労制限

 国内で就労ができない在留資格は「留学」「就学」「家族滞在」など。
 就労制限のない永住資格を得るには10年以上の在留が必要で、
 それまでに就職時期を迎える若年層が増えることが今後予想される。

 法務省の調査では
 2008年に日本企業に就職することを目的とした資格変更は約1万1千件。
 5年前の約3800件から3倍近く増えている。

 (石橋 学)
-----------------------------------------------------------------------
 (引用終わり)


 以上が1面トップの記事でした。

 唯一救われたのは、記事の中で

 >ところが、「人権担当の部署から『配慮の必要あり』と指摘があった」という横須賀市

 という一文があったことです。

 横須賀市の人権・男女共同参画課は優秀で良かった!
 問題を問題として認識しているということは、改善される日も近いはず。

 さらに神奈川新聞は、社会面でも大きく報道していました。

 その内容は以下のとおりです。


 (2010年2月12日・神奈川新聞・社会面より)
12kanagawa2.jpg

 地方公務員、在留資格で受験制限
 第2の国籍条項に
 新たな壁、子らに危惧

 地方公務員の採用試験で、在留資格によって設けられた受験制限。

 外国人採用を認めてこなかった国籍条項が撤廃されて10年余がたつが、
 在留資格が新たな壁となっている格好だ。

 外国籍の子どもたちを支援する関係者からは

 「国際化が進む地域の現実に即していない。
  このままでは『第2の国籍条項』になってしまう」

 と危惧する声が上がる。

 夕暮れ時、学校帰りの子どもたちの弾むような声が響く。
 中国、フィリピン、タイ、ウクライナ、ロシアと国籍は様々。

 横浜市南区にある「信愛塾」は、
 在日外国人の子どもの学習支援を行なっているNPO法人だ。

 約30年前、地域や学校で
 孤立しがちな在日コリアンを支える場として始まり、
 今ではニューカマーの子どもたちが中心だ。

 県民約900万8千人のうち、外国籍は約17万5千人。
 県民50人に1人が外国籍の計算だ。

 中国、フィリピン国籍の増加が目立ち、
 塾の日常はその縮図。

 事務局長を務める大石文雄さんは

 「この子たちもあと数年で就職を迎える。
  定住化も進み、やがて公務員として働きたいという若者も
  出てくるはず」

 と見通す。

 そこに立ちはだかる在留資格による受験制限の壁。
 脳裏で結びつく記憶がある。

 在日コリアンの権利向上を求め、外国人の地方公務員就労に道を閉ざす国籍条項の
 撤廃運動が広がったのは1990年代後半のこと。

 大石さんは市民団体の代表として、その先頭に立ってきた。

 「在日は公務員になれない」という壁が、
 どれだけ日本人と机を隣にした在日の若者の可能性を摘み、
 劣等感を刻み付けてきたか。

 その裏返しとして、どれだけ日本社会の差別意識を助長し、
 国際化を妨げてきたか-。

 その目に、在留資格による制限は「第2の国籍条項」に映る。

 民間企業では、留学生を中心に
 外国人を積極的に採用する動きが進む。

 大手コンビニのローソンでは昨年採用した
 正社員約120人のうち、3分の1が外国籍。

 「期待しているのは多様性。
  日本人だけでは出てこない新しい発想を求めている」

 いずれも将来、管理職や役員になる人材としての位置づけだ。

 一方で変わらぬ役所の閉鎖性、
 外国人を地域を構成する市民として見ることができない
 認識の低さ。

 午後6時半、勉強を終えたスリランカ国籍の女の子が
 目を輝かせた。

 「受験まであと少し。頑張ります」。

 両親と来日して1年だが、母国語と日本語を使いこなす
 聡明で利発な中学3年生。

 大石さんは思いを新たにする。

 「今後はこうした多言語、多文化を備えた子どもたちが
  必要とされ、社会を担っていく。
  役所の人たちにはこの現実を知ってほしい」

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 (引用終わり)


 これは、いま政府が法案化しようとしている
 政局的な思惑が絡みついた
 外国人への参政権付与の問題とは全く性質が違います。

 『働くこと』というのは、人が生きていく根っこの問題です。
 それを制限してしまうのはとてもまちがっています。

 しかも法的には採用することに問題が無いにも関わらず、
 さらに民間企業ではすでに当然のこととして採用をすすめているのに

 公務員だけが受験そのものも制限しているとしたら
 それは明らかに市民のみなさまの側にとっても『損失』となっています。

 フジノはこれまで市職員の採用において
 障がいのある方々を排除するような『欠格条項』の廃止を求めてきました。

 障がいのある方々が職員となることを排除するような市役所では
 人事政策の観点からも、組織のマネジメントの観点からも、ダメです。

 こうした事柄を『人権問題』として語る方々も多いかもしれませんが
 フジノは違います。

 単に人権問題としてだけではなくて、
 強い組織をつくり運営していくという経営の視点から判断しています。

 現実的に、障がいのある方々をたくさん雇用している会社というのは、
 業績も優れていることが極めて多いのです。

 それはつまり、人材マネジメントがとても有効に機能しているからです。

 今回の『在留資格』による外国人の排除も、同じです。
 こんなことで排除をするような組織は、弱くてもろいダメな組織です。

 当然ながら理不尽な排除ですから
 『人権』の観点からも誤りです。

 しかし、優秀な人材を雇うことを根拠が無くて制限しているのですから
 何よりもまず市民のみなさまにとって『損失』を与えていることになります。

 だから、フジノはこの問題を
 横須賀市が先頭を切って改善できるようにしていきたいと考えています。

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最後の分かれ道 [市長マニフェスト実現度チェック]

(2010年2月12日(金)の活動日記その1)

● まもなく予算議会がスタートします!/議会運営委員会でした

 まもなく来年度予算案を議論する『予算議会』がスタートします。

 その予算議会を前に、通称『事前議運(じぜんぎうん)』と呼ばれる

 本会議や委員会のスケジュールや
 市長から提案された議案と
 それぞれを議論する委員会などを確認する為の

 議会運営委員会が今日開かれました。
 (配られた資料はこちら

 まず、2月17日に市長・副市長から
 来年度予算案について市議会議員に対して説明会があります。

 この日が実質的な予算議会のスタートです!

 吉田市長が組んだ
 初めての新年度予算案です。


● 政治家としての分かれ道

 市民のみなさまとの契約であるマニフェストの実現に向けて
 どれだけ踏ん張れたかどうか、ここで吉田市長の真価が問われます。

 フジノの吉田市長への想いを率直に記せば、
 この半年間にわたって
 本当にガマンできないことがすさまじくたくさんありました。

 『すぐやる』項目のマニフェストが全然実現できていないにも関わらず
 他人の選挙を応援しに鎌倉へ行ったり

 激しい財政危機であるにもかかわらず
 市長の給与カットがわずか10%だったことには
 リーダーの在るべき姿勢として
 激しく失望しましたし、

 原点であるハコモノ3兄弟(美術館・芸術劇場・ソレイユの丘)への
 改革を進める強い意思が全く見られないこと

 施設も増やさない/在宅サービスも増やさないままで
 マニフェストのシンボル施策である
 『特別養護老人ホームの待機者数』を
 任期中にはほとんど減らせない見通しであることや

 市長の専権事項である『人事権』であるにもかかわらず
 副市長人事だけでなく
 教育長人事でも
 リーダーシップを発揮できなかったことなどをはじめ

 予算編成の大切な時期であるにも関わらず
 駅立ちを始めたことや

 ごみ処理施設をフジノの大切な故郷である西地区へ
 あまりにも突然に決定したことなど

 もはや『怒り』を通り越して
 フジノは『無気力』になってしまうほどに
 うんざりさせられることの方が多かったのが『事実』です。

 市民のみなさまが想像している以上に
 フジノは吉田市長に強く失望しています。

 けれども、

 「とにかく来年度予算案ができるまでは
  どんなにイヤなことばかりでもガマンしよう」

 と昨年の市長当選時から決めてきましたし、
 市民のみなさまにもそうお伝えしてきました。

 今、フジノは分かれ道の前に立っているのを自覚しています。

 これから発表される 
 来年度予算案しだいでは

 もう2度と吉田市長の側に立つことが無くなるかもしれません。

 あるいは、改めて今後も納得できないことにもガマンをしながら
 マニフェスト実現をさらに進めていく為に
 再び勝手連として
 サポートしていくようになるかもしれません。

 全ては来年度予算案しだいです。
 今が最後の分かれ道だとハッキリと自覚しています。

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大熊一夫さんが横須賀で講演をします! [精神保健医療福祉]

2010年2月11日(木)の活動日記)

● 大熊一夫さんが横須賀で講演をします!

 フジノのヒーローである大熊一夫さんが
 6年ぶりに横須賀で講演をします!

 バザーリア賞受賞記念作である名著
 『精神病院を捨てたイタリア、捨てない日本』を出版してからというもの、
 今、再び大熊さんブームが来ている感じがします!

 いろいろな講演・シンポジウムにひっぱりだこの大熊さんを見るにつけても
 大熊チルドレンの1人であるフジノは、とてもうれしいです!

07withMrOhkuma.jpg

 障がいのある方々のご家族らをはじめとする関係者による
 『障害者施策検討連絡会』という組織があるのですが
 その学習会として、今回の企画が実現しました。

 申し込みなしで、無料で誰でも参加自由です。

 残念ながら当日は市議会・本会議のまっただなかの為、
 フジノ自身は行くことができないのですが、ぜひみなさまご参加ください!

11MrOhkumalecture.jpg

 「地域で暮らす仕組みづくり」
 ~精紳病院を捨てたイタリア 捨てない日本~

 講師:大熊 一夫(フリージャーナリスト)
 日時:2月19日(金)14:00~16:00
 場所:総合福祉会館5階ホール

 (チラシの紹介文より)
 恒例となりました障害者施策検討連絡会の学習会を開催いたします。
 昨年は『障害者権利条約と障害者自立支援法』というテーマで
 学習会を開催しました。

 そこで、今年はメインテーマを「地域で暮らす仕組みづくり」とし、
 精紳保健最先進国イタリアでの実践を例として学習会を行います。

 講師には、39年前に『ルポ・精紳病棟』、
 そして昨年『精神病院を捨てたイタリア 捨てない日本』を執筆し、
 日本の精神保健の実態に大きな問題を提起された
 大熊一夫さんをお招きします。

 今回の学習会を契機に

 「誰もが自分の望む地域で暮らす権利がある」ということについて
 考えていく機会になればと思っています。

 ※参加するときに予約は必要ありません。直接会場までお越し下さい。
 ※手話通訳とOHPによる要約筆記が付きます。
 ※会場の駐車場には限りがありますので、公共交通機関をご利用下さい。

 (連絡先:障害者施策検討連絡会・代表 大武勲 046-843-7402)

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