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自殺未遂に追い込まれた方々を守る為に/新たな支援策を神奈川新聞が報道! [自殺予防対策]

(2010年2月4日(木)の活動日記)

● 自殺未遂に追い込まれた方々を守る為に/新たな支援策を神奈川新聞が報道!

 1月24日の活動日記で報告した
 自殺未遂へと追い込まれてしまった方々への支援に向けて
 新たに横須賀市がスタートさせた取り組みを
 神奈川新聞が報道してくれました。

 しかも、社会面1面(テレビ欄の裏、4コマ漫画があるページです)に
 ドーンと本当に大きく掲載してくれました。

 社会面1面というポジションは、新聞紙では1面の見出し&テレビ欄に続いて
 読者に最も読まれているページです。

 どれだけ本当に必要な情報であっても、
 政治・行政の広報/情報発信だけでは市民のみなさまに行き届きません。

 だからこそ、新聞を筆頭に、マスメディアによる情報発信は
 絶対に必要不可欠な存在なのですね。

 そして、横須賀市の自殺予防対策がこうして報道されることによって
 単に『情報』として広く知られるという効果だけではなく、

 「横須賀市の政治・行政は『いのち』を守るのだ」

 という『強いメッセージ』を
 市民のみなさまと読者の方々へ伝えるという大きな効果もあります。

 こうした理由から、フジノは横須賀市の取り組みだけでなく
 全国の自殺予防対策の取り組みが
 少しでも多くマスメディアに報道されることを
 いつも願っています。

 その意味で、日頃から自殺予防対策について報道して下さる
 神奈川新聞には、とても感謝しています。

 それでは記事を引用させていただきます。

 (2010年2月4日・神奈川新聞より)
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 自殺未遂者を支援へ/横須賀市、再発防止に向け
 病院と相談員連携


 自殺を図って一命を取り留めた人が再び自殺を試みないように、
 横須賀市は2010年度から横須賀共済病院(同市米が浜通)と連携した
 自殺未遂者対策に乗り出す方針を固めた。

 本人の同意を得て病院側から連絡を受けた市保健所が
 本人と面接し、必要な支援を行う。

 自殺未遂者の4割は過去にも自殺を図った経験があるとの調査結果もあり、
 未遂者への支援策として効果が期待される。


 横須賀共済病院は同市内で唯一、
 生命に危険が及ぶような重症・重篤な患者に対応する
 3次救急を担う救命救急センターがある。

 このため、市消防局が自殺を図った人を搬送した医療機関のうち、
 09年は同病院が7割近くを占めた。

 同病院によると、同年に自殺を図り受診した患者は136人で、15人が死亡した。
 医薬品の大量服薬などの中毒患者が全患者の8割近くを占めたが、
 死亡者は1人だけだった。

 構想では、病院で治療や診察をした後、
 ケア対象選定基準によって
 病院側が患者に保健所を紹介する。

 本人が同意した場合、保健所の精神保健福祉相談員が面接して
 問題解決に必要な専門機関につなげる。
 場合によっては家族に対しても支援を行い、必要な機関につなげる。

 これまで、自殺未遂者に絞った形での自殺予防対策は行っていなかった。

 早い段階から病院の協力を得て本人と接触することで
 支援体制を充実させ、自殺予防を図る。

 市によると、県内の自治体では初めての取り組みという。

 市は今後、同病院と協議して
 ケア対象者の選定基準などを具体的に詰め、10年度から実施する意向だ。

 横浜市立大精神医学教室自殺予防研究チームが07年に発表した調査結果では、
 同大付属市民総合医療センター(横浜市)の
 高度救命救急センターに搬送されて入院した自殺未遂者の42%は
 過去に自殺を図った経験があった。

 研究チームのリーダーだった同大学の河西千秋准教授は

 「医療スタッフが対応について学び、
  他職種の専門職がチームとしてかかわるような枠組みができれば有効だろう」

 と話している。

 (佐藤浩幸)
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 (引用おわり)

 記事の中では、かつて市民病院にて自殺対策の講演を行なっていただいた
 河西千秋先生(横浜市立大学)のコメントも掲載されています。

 そのコメントの中身について、
 次に触れたいと思います。


● 新たに研修も行ないます!

 神奈川新聞の記事では、自殺未遂へと追い込まれた方々の支援に
 全国でも最も先進的に取り組んできた
 河西先生(横浜市立大学)のコメントが掲載されています。

 「医療スタッフが対応について学び、
  他職種の専門職がチームとしてかかわるような枠組みができれば有効だろう」

 河西先生のおっしゃるとおりだとフジノも考えます。

 ・医療スタッフが自殺に対する知識とその対応について学ぶこと

 ・多職種によるチームで未遂者に関わる仕組みをつくること

 そこで、この2つのうち、まず1つ目について具体的な対応として
 横須賀市では新たに2つの研修を3月に開催します。

 (1)救命救急関係者基礎研修

 (http://www.hide-fujino.com/pdf/suicideprevention/2010/document11.pdf

 この研修の対象者は『救急隊員』と『救急病棟を持つ病院の医師』です!

 河西先生が指摘されておられるように
 実は、医療スタッフも自殺未遂への対応に悩んでいます。

 この国では精神科のドクターでさえも自殺対策に弱くて、
 自殺未遂に追い込まれた方々の受診をしばしば拒否することがあります。

 そんな現実があるからこそ、こうした研修はとても有効です。

 忙しい救急隊員の方々と救急病棟のドクターの方々が
 どれだけ参加してもらえるかが勝負ですから
 今回だけでなく、くりかえし開催していく必要があります。

 しかし、全国的に見てもようやく厚生労働省が
 医療従事者むけの研修に乗り出したばかりですから

 横須賀市でこの研修が開かれることは
 とても大切で、とても素晴らしいことです。


 (2)自殺未遂者への具体的介入研修

 (http://www.hide-fujino.com/pdf/suicideprevention/2010/document12.pdf

 この研修の対象者は『相談援助職』の方々です。

 自殺未遂へと追い込まれた方々を
 再び自殺へと追い込まない為には生活支援が必要です。

 誰だって、自殺へと追い込まれたストレスフルな環境へそのまま戻れば
 再び自殺へと追い込まれてしまうのは当然なことです。

 だからこそ、その原因となった様々な要因(社会的/経済的/心理的な要因など)を
 いろいろな職種からなるチームでサポートしながら解決へと導く必要があります。

 その為には医療スタッフだけではなく、
 ソーシャルワーカーの存在が必要不可欠なのです。

 こうした方々を対象にしたのが今回の研修です。

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 河西先生がコメントして下さったことに先回りして
 横須賀市はすでに動き出しています!

 こうした取り組みは必ず成果を挙げていきますので、
 市民のみなさま、どうか見守っていて下さいね。

 自殺予防対策を実現すべく政治家になったフジノですから
 これからも自殺ゼロに向けてあらゆる政策を提案しつづけていきます。

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