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「凍結」はしょせん市長選挙の道具にしか見えない/新中央図書館建設 [税金のムダづかい]

(2009年3月6日(金)の活動日記その1)

● 「凍結」はしょせん市長選挙の道具にしか見えない

 2月13日に全市議会議員宛てに

 『新中央図書館等公益施設の建設の凍結について』

 というタイトルの書類が配られました。

 全文を引用します。
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 新中央図書館等公益施設の建設の凍結について


 新中央図書館等公益施設の建設については、

 既存施設(中央図書館・児童図書館)の
 老朽化やアクセスの不便さなどを理由に、

 市民アンケートにおいてもその要望が多かったことから、
 平成24年度の開館を目指して準備を行なってきたところです。

 しかし、昨年来の世界的経済状況の悪化などから
 本市の財政状況は今後も厳しさが続くと予想され、

 平成21年度予算編成を行う中で、
 建設費及びその後の運営経費の財政負担などを総合的に判断し、
 建設事業への着手を
 凍結することといたしました。

 今後は、財政状況の推移などを見極めながら、
 建設時期等について
 改めて検討していきたいと考えております。

 なお、若松町3丁目地区地区計画の内容については、
 関係法令手続きに支障を来たさぬよう、

 「地区計画区域内における建築物の制限に関する条例」に定めるため、
 平成21年第1回市議会定例会へ
 同条例の改正議案を提出いたします。


 (引用終わり)
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 フジノが長い間に渡ってずうっと反対してきた
 新中央図書館の建設計画

 市長が凍結すると決断した

 という内容です。

 立候補する前の一市民だった頃からずうっと
 フジノはこの計画に強く反対してきました。

 新中央図書館(かつては未来型図書館と呼んでいました)は
 高層ビルを横須賀中央駅前に建てるものです。

041004notlibrary.jpg

 児童図書館を壊して
 モアーズの真正面に巨大ビルを建てるのです。

 当時の計画では、その高さは深田台にある
 龍本寺を見下ろすほどのものでした。
 (龍本寺とは:http://blog.goo.ne.jp/tivgdtd/e/8bd4315a73d6e10cc8a2e045ee571356

 横須賀を長きにわたって見守って下さった
 歴史の重みある龍本寺に対して
 あまりにも全てを軽んじた計画であり、

 横須賀の歴史も、横須賀の人々の想いも、
 緑も景観もへったくれもない、という最低の計画でした。

 それが『凍結』されたなら、フジノは喜ぶはずでしょう?

 さらに、情報公開を大切にしているフジノですから
 いつもならばすぐ2月13日にみなさまに報告したでしょう。

 でもそうしなかったのは

 あまりにもウソくさくてとてもじゃないけれど
 このHPで公開する気にはなれなかったのです。

 市長が『延期』だか『凍結』を述べたのは
 これで何回目?2回目?3回目?

 「やる」って答弁してみたり、「やらない」って発表してみたり、
 市長はいつも一貫性が無い。

 最大のポイントは
 いつも絶対に『廃止』とは言わないことです。

 そうやって、あいまいにすることで
 『作りたい側』の人々と
 『作らせたくない側』の人々との
 両方に対して、良い顔をして見せているのです。

 フジノは財政のことを考えてくれずに
 建設を推進したがっていた市民グループに怒りを感じていますが

 同時に

 「市長に利用されていることに気づけばいいのに。
  かわいそうに」

 と同情を感じていました。

 何故なら、図書館は民主主義を守る拠点だからです。
 その純粋な想いに立てば、より良い図書館をめざすのは理解できます。

 けれども、その純粋な想いをうまく利用されていることに
 気づかない市民グループをかわいそうだとさえ感じてきました。

 だから今回も、蒲谷市長が2月になって
 突然に『凍結』を言い出しても

 「どうせ6月の市長選挙に出る蒲谷市長は
  おれに財政の面から
  ハコモノ批判されたくないから
  この時期になって発表しただけでしょう?
  どうせ選挙が終われば、また「やる」って言い出すんでしょう?」

 としか思えませんでした。


● 図書館を愛する人々を裏切るのは、「民主主義の破壊」だ

 そこに、この記事です。

 けさの神奈川新聞が
 昨日の建設常任委員会での議論を報道しました。

 (2009年3月6日・神奈川新聞)
06kanagawa.jpg

 画像では文章が読みづらい方の為に
 全文を引用します。
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 「やる気あったのか」

 横須賀市議会建設常任委
 新図書館凍結で議論

 土地の高度利用を図るため地区計画決定された
 京急線横須賀中央駅前の「若松3丁目地区」などの制限を
 新たに定める条例改正案が、
 5日の横須賀市議会建設常任委員会で議論された。

 若松3丁目地区は昨年11月25日、
 新中央図書館を含む高層ビル予定地と
 民間高層マンション予定地を一体で地区計画決定した。

 これに伴い両施設とも容積率が増えるが、
 市は高層ビルの建設を約2ヶ月後に凍結した。

 高層ビルは建設費用65億円に加え、
 ランニングコストが毎年約6億円かかる見込み。

 吉田雄人氏(ニューウィング横須賀)は

 「新中央図書館計画は、新規発行通常債の割合を
  元金償還額の75%以下に抑えるという目標を考えれば無理。

  そもそもやる気があったのか。

  地区計画は民間業者の為だけのように思える」

 と条例改正案の必要性に
 疑問を呈した。

 これに対し、鈴木正都市部長は

 「同地区は駅に隣接する重要な位置として
  再開発エリアの中の手法を駆使するのは自然な形。

  一事業者を利するという形にはならない」

 と否定した。

 (佐藤 浩幸)

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 (引用終わり)

 これは、古くて新しい問題ですが
 とても素晴らしい正論です。

 これ以上、横須賀市は借金を増やさない為に
 新しく市債を発行する金額(=借金です)に対して

 前年の75%以下にする、という
 『しばり』をかけてきたのです。

 でも、新中央図書館を作る時には
 この『しばり』を市長は自ら破るのか?

 それはおかしいだろう、と
 あえて雄人はただしたのです。

 (フジノは、市長なら平気でその『しばり』を破るだろう、と
  そもそも考えています)

 さっそくフジノは、建設常任委員会の様子を
 インターネット録画中継で観てみました。
 (http://www.gikaitv.net/dvl-yokosuka/2.html

 見て良かったです。

 久しぶりに雄人(吉田雄人議員)の
 切れのある一撃を見せてもらいました。

 もともと高校時代の1学年下の雄人を
 当時からずっと知っていて、
 そのまっすぐな人柄に親しさを感じてきたのですが

 昨年11月に会派に入ってしまってからは
 もはや親しみをこめて「雄人」と呼ぶのもはばかられて
 「吉田議員」って感じでした。

 大人しくなってしまった感じもあって、

 「お前、その議案には反対するべきだろ?」

 という時にも賛成している姿を見ると
 「雄人は変わってしまった」と感じたりもしました。

 でも、それは誤解だったですね!

 「市長にはそもそもやる気はあったのか」

 と、正論を述べた雄人は
 かつての雄人のままでした。

 この問いは、あまりにも正論すぎて
 フジノはあえて議会で問いただしてみようとさえ
 考えませんでした。

 雄人に、僕は教えられた気がしました。

 彼は会派になんか入ってしまったけれど、
 きっと目指している未来の横須賀の姿は
 お互いにずっと変わらないだろう。

 それにしても許せないのは市長です。

 図書館を『政争の具』にしてきたことは
 民主主義を破壊することと同じです。

 ふつうの市民の方々の多くは
 このまちの財政がどれほどひどいかなんて知らない。

 だから、ただ純粋に

 「古くなりすぎた図書館を建て替えたい」

 と願うのでしょう。

 その想いに対して、「建て替える」と言ってみたり
 財政の視点から反対するフジノたちに対しては
 「凍結する」と言ってみたり

 そうやって市民を対立と混乱に陥らせて
 市長には何の意味があるのですか。

 図書館は貸本屋なんかじゃない。

 僕の親しい女性は
 長野県で自ら図書館をたちあげた。

 医療従事者だった彼女は、
 闘病記を集めた図書館を作ったのだ。

 図書館は人々に知識を伝えるだけじゃない。
 希望を与えてくれる場所だ。

 人々は情報を与えられなければ、何も知らないままだ。
 何も知らないままの人々はとても弱い立場だ。

 だからこそ、図書館の存在によって
 人々は啓蒙されていく。民主主義にとって図書館は拠点だ。

 それを長年にわたってこうやって
 『政争の具』にしてきた市長に、僕はひどく失望している。

 許せないとさえ感じる。


 市民のみなさま、
 あなたはどうお考えになりますか?

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