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池袋から横須賀中央へ、横須賀中央から池袋へ、悲しみの大移動 [高齢の方々の保健医療福祉]

2010年1月23日(土)の活動日記その2)

● 池袋から横須賀中央へ、横須賀中央から池袋へ、悲しみの大移動

 今日は、『第1回ACT全国研修会』に夕方まで参加して
 大急ぎで池袋から横須賀へと戻ってきました。

 大切な方のお父さまのお通夜だったのです。
 (亡くなられたその方をAさんと呼ばせていただきます)

 Aさんが亡くなったのは
 数日前の朝5時すぎのことでした。

 連絡をいただき、僕は大急ぎで病院へ向かいました。

 そして、亡くなったばかりのAさんに
 ご家族と一緒に
 僕もお会いすることができました。

 僕は、政治家として無念の気持ちでいっぱいでした。

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 Aさんがお元気の頃からフジノは何度かお会いしていて
 書かれた著作(自伝)を頂いたこともあって、読ませていただきました。

 Aさんの体調が悪くなってからの日々、
 フジノは政治家としてご相談を受けていました。

 ご高齢のAさんは病気で入院してから
 しばらくするとごはんを口から食べれなくなってしまい、
 福祉施設から移ることをすすめられたのです。

 つまり、お腹に管を通して栄養を取る
 胃ろうをすすめられた訳です。

 フジノは

 「胃ろうにすると受け入れ先が見つからなくなるから
  どうかギリギリまで胃ろうにはしない方が良いと思います」

 と、お伝えしていました。

 僕の父さんと同じように受け入れ先が見つからない状況に
 すぐに追い込まれてしまうからです。

 実際、もはや口からごはんを食べられない状況が続くにつれて
 施設側からは医療への転院を強くすすめるようになりました。

 しかし、受け入れ先の病院は
 横須賀市内では市立うわまち病院しか見つかりませんでした。

 うわまち病院からは、療養病棟が個室ならば空いているから
 個室への入院ならばすぐにできるということでした。

 個室の入院料金というのはあまりにも高く、
 自己負担額は1ヶ月で30万円~50万円なのです。

 (誰がこんなお金を出せるでしょうか!)

 金額が高すぎて、Aさんは入院を迷いました。
 当然のことだとフジノは思います。

 しかし、目の前に空きベットがあるにもかかわらず
 お金が高すぎるから入院ができないなんて...。

 政治家としてこの理不尽を許せなくて
 フジノは病院管理部に資料を要求しました。

 それは

 「個室の稼働率」と「4人部屋の稼働率」のデータです。

 稼働率とは、1年間でベットがどれだけ埋まっているか、というものです。
 これが100%に近いほど、入れ替わりがあってもすぐに
 次の入院患者さんがいらっしゃる訳です。

 出された資料によれば、4人部屋は90%台であるにもかかわらず
 個室の稼働率は80%台でした。

 やはり、個室は負担額がネックとなって
 空いている日数が4人部屋よりも多いのです。

 そこでフジノは改めて病院管理部に対して
 個室の料金設定を変えるように検討してほしいと提案しました。

 しかし、病院管理部からはゼロ回答でした。

 フジノはこのことに全く納得できませんでした。
 (それが2ヵ月後の予算議会での市長への質問につながります
  http://www.hide-fujino.com/dispute/generalquestion/2010/0304q1.html#seamlesscare

 福祉施設が足りない以上は、病院が責任をもって受けるべき。
 何故ならどちらも市の責任なのですから。

 福祉施設が足りないのも横須賀市の責任ですし、
 市立病院を持っている横須賀市ですから受け入れるべきです。

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 そんなある日、Aさんが亡くなりました。
 あっという間のことでした。

 僕は、自分の父親が亡くなったように悔しくてたまりませんでした。
 そして、お詫びをしなければならない気持ちでいっぱいでした。

 亡くなった朝、家族でもないにもかかわらず
 すぐに手を合わせにうかがったのも

 政治家としての力不足をお詫びしたかったのと同時に
 自分の父に対する気持ちと同じ悲しみを感じたからでした。

 そういう強い気持ちだったから、だから今夜もお通夜に参加しました。

 Aさん、本当に申し訳ございませんでした。
 必ずかたきはとりますから、どうか許して下さい。

 改めてお通夜の遺影を前にして
 こころに誓いました。

 フジノは横須賀への滞在時間はほんの1~2時間で
 またすぐに池袋へと往復4時間かけて戻っていきます。

 体力の負担を考えれば、そのまま横須賀に滞在すれば良いのですが
 『ACT研修会』もどうしても大切なので池袋に戻らざるをえません。

 それでも、精神保健福祉も高齢者福祉も
 政治家フジノのライフワークだから、
 そして政治家である以前に僕個人の負けられない闘いだから
 どちらからも逃げる訳にはいかないのです。

 Aさん、お力になれなくて、本当にごめんなさい。

 このまちの医療・福祉は不十分です。
 それを変えていくことだけがAさんへのお詫びだと考えています。
 だから、全力を尽くします。

共通テーマ:日記・雑感

夜間対応型訪問介護のニーズはある! [高齢の方々の保健医療福祉]

(2009年12月29日(火)の活動日記)

● 夜間対応型訪問介護のニーズはある!

 12月21日の活動日記でフジノは
 横須賀市の高齢者福祉の現状に対して憤りを記しました。

 何といっても、特別養護老人ホームの待機者を減らすことは
 吉田雄人市長のマニフェストの『1丁目1番地』といえる約束です。

 選挙における従来の常識(あらゆる政策を羅列するのが定番)を破って
 『選挙公報』ではあえて『高齢者福祉』1つだけにしか
 触れないほどの重点政策でした。


 (市長選挙の時の吉田雄人候補の選挙公報)
クリップボード04.jpg

 相手陣営からも驚嘆をもって受け止められた
 この思い切った選挙公報ですが、
 これこそが『大きな選挙のカギ』だったはずです。

 ・特別養護老人ホームの待機者を減らします
 ・在宅で介護をしているご家族の負担感を無くします

 このように約束をしました。

 フジノはこの選挙公報を読んで下さった
 高齢の方々とそのご家族が

 「吉田市長になれば
  高齢者福祉が改善されると信じて下さったのだ」

 と受け止めてきました。

 それにも関わらず吉田市長は
 現在では「施設も作らない」
 「在宅サービスも充実できない」というような状況になっています。

 これでは、高齢の方々や介護をしているご家族に対して
 「勝手に苦しめ」と言っているのと同じだ、とフジノは受け止めています。

 とても許せない、見過ごせない後退です。

 そこで、市民のみなさまにフジノが
 お知らせするだけでは届かない高齢の方々に知ってもらう為にも
 ネット上からマスメディアに協力を求める声をあげました。

 > こんなひどい事態を
 > マスメディアがどこも報道してくれないことは
 > フジノにとっては痛恨の極みです。

 そうしたら、神奈川新聞が動き出してくれました!

 こんなに大切な問題であるにもかかわらず
 他社が動いてくれないのは本当に残念ですが

 やはりいつも横須賀市の問題をしっかりと報道してくれる
 地元紙だからこその素晴らしい対応だとフジノは感激しました。


 (2009年12月29日・神奈川新聞より)
29kanagawa.jpg

 夜間訪問介護事業所の開設、いまだにゼロ
 横須賀市、公募も選定されず

 横須賀市の第4期介護保険事業計画
 (2009~11年度)に盛り山込まれている
 夜間対応型訪問介護事業所の開設が、
 いまだに実現していない。

 12月に選定審査会を行ったが、
 補助金を希望して応募した1社は経営面の問題などで選定されず。

 市長寿社会課は

 「ニーズがあるかどうかを調べる必要がある」

 としており、
 市の計画とのずれが顕著になっている。

 (佐藤 浩幸)

 夜間対応型訪問介護は午後10時から午前6時までの間、
 ホームヘルパーによる夜間の定期巡回や、
 緊急時に通報端末を利用することで
 随時訪問が受けられるサービス。

 現在、横須賀市内には
 サービスを行う事業所がないが、

 市の介護保険事業計画では
 11年度までに2事業所を開設。

 11年度には市内全域で
 年間延ベ3600人の利用を見込んでいる。

 しかし、肝心の事業者が見つからない。

 09年度は国から3千万円の補助金を受けて
 オペレーションセンターを設け、
 通報端末を利用者宅に置く事業に1社が応募したものの、

 12月の選定審査会で

 「介護サービスの実績がなく、経営面に不安がある」
 (長寿社会課)

 として選定されなかった。

 同課によると、訪問介護事業者の中には
 夜間の訪問介護も実施しているケースがあり、

 「夜間だけ対応する訪問介護事業所のニーズが
  どれだけあるかははっきりしない」

 という。

 このため、来年に市民アンケートを実施し、その結果を見て
 補助金を交付する形の公募を行うかどうか決める予定だ。

 (引用終わり)
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 長寿社会課だけではなく、
 今月に市長と非公式の意見交換を行なった時に

 「ニーズがあるか疑問だ。アンケートを行ないたい」という
 趣旨の発言を吉田市長がしたので、
 フジノは激しいショックを受けました。

 ニーズがあるからこそ、事業見込み量を
 第4期計画に明記したんじゃないですか!

 しかも吉田市長は、蒲谷前市長が作った
 この第4期計画を守ることがマニフェストに従うことだ、と
 市議会でも答弁しています。

 議会答弁とも矛盾した理解不能の発言です。

 吉田市長の高齢者福祉への取り組みは
 マニフェストからどんどん後退してしまっています。

 がっかりとか頭にきたとかそんなレベルではなく、
 人のいのちがかかっているのです。

 何故そんな当たり前のことを吉田市長が
 理解できないのか、本当に残念です。

 すでにフジノはツイッターなどで全国に呼びかけて

 (何故なら市内に夜間ホームヘルプが存在しないから
  体験していないほとんど方々は
  その必要性をあまり意識できないからです)

 夜間のホームヘルプをしている方々や
 ホームヘルプを受けておられるご家族の方々から

 「いかに夜間のホームヘルプが重要か」ということについて
 たくさんのメッセージを頂いてきました。

 「必要がない」という声はゼロでした。

 全国でニーズがあるのに、アンケートの結果、
 横須賀市だけニーズが無いという結果が出るのでしょうか?

 いや、そもそも何かあるとすぐに吉田市長はアンケートをとって
 アンケートの結果をもって

 「だからいらない」

 というような
 『アンケート至上主義』は間違っています。

 まだ明確なニーズとして言葉にできないことが
 市民のみなさまにはたくさん存在しています。

 潜在的なニーズをしっかりと現場の声を聴いて
 先取りして対応していくのもまた政治・行政の重要な仕事です。

 現場の声を聴くべきです。

 アンケートなんかに回答しない、できない、
 介護で必死な方々の声にしっかりと耳を傾けるのです。

 声にならない声をくみあげるのが
 政治の仕事です。

 人の痛みに寄り添うことができないならば
 何の為の政治・行政なのですか。

 マニフェスト違反である以前に、
 人の痛みに寄り添えないならば
 そもそも『政治家失格』ではありませんか。

 非公式な意見交換の時に、
 市長とフジノの意見交換はあくまでも平行線だったので

 「一般質問で公開の場で議論をしたい」

 と吉田市長にフジノは言われました。

 ならばフジノは徹底的にニーズを調べ上げて
 お望み通りに本会議の場で
 市長の高齢者福祉への消極的な姿勢と対決します。

 介護をされている市民のみなさま、
 いや、まだ介護体験のない市民のみなさまにもお聞きしたいです。

 24時間安心して地域で介護を受けたくありませんか?

 フジノは『地域での暮らし』を実現していく為には

 高齢の方々であっても、重度の障がいのある方々であっても
 精神障がいのある方々であっても、

 誰もが24時間のホームヘルプを受けられる体制づくりが
 絶対に必要だと考えています。

 こんなことは『アンケート』では無く
 『政治家の決断』としてリードして取り組んでいくことです。

 市民のみなさま、どうかたくさんの声を聴かせて下さい。

 夜間のホームヘルプは不要ですか?
 このまちに今はゼロの夜間ホームヘルプは必要ですか?

 あなたはどうお考えになりますか?

共通テーマ:日記・雑感

またも失敗!夜間対応型訪問介護、事業者ゼロのままに/高齢者福祉 [高齢の方々の保健医療福祉]

(2009年12月21日(月)の活動日記その2)

● 横須賀市の高齢化率24.42%へ上昇、過去最高を更新しました

 本日は、2009年度で第3回目となる
 『介護保険運営協議会』を傍聴しました。

 高齢の方々の福祉とは誰にとっても深く関係ある
 目の前の大きな問題なのにも関わらず

 過去数年間、この介護保険運営協議会を
 傍聴しているのは毎回2名程しかおらず、

 その2名のうち毎回必ず傍聴しているのはフジノだけなのです。

 すさまじく大切なことが決められているにも関わらず
 マスメディアの傍聴は1度もありません。

 平日の昼間に開催されるので、当然、市民の方々も傍聴できません。

 これでは市民のみなさまに
 本当に必要な情報が全く伝わりません。

 だから、意地でもフジノが毎回必ず出席を続けざるをえません。
 誰かもっと力を貸してほしいです。

 こんな現状では、あまりにも残念です。

 ●

 さて、7月14日の活動日記で、

 初めて横須賀市の高齢化率が24%を超えた

 ということを、フジノはお伝えしました。

 高齢化率というのは、横須賀市の人口42万人のうち、
 65才以上の方々がどれくらいの割合でいらっしゃるかという数字です。

 つまり、横須賀市民が100人いたら、
 そのうち24人が65才以上ということです。

 (さらに約分すると、4人に1人が65才以上ということですね)

 この統計は年2回(4月と10月)に発表されていますが
 本日報告された最新のデータによると

 この10月1日現在、高齢化率は24.42%に上昇しました。

 前回4月1日現在が24.1%ですから
 また過去最高を更新したのです。

 こうした客観的なデータからも言えることは

 横須賀市はもっと積極的かつスピーディーに
 超高齢社会への対応を行なうべきだ

 ということです。

 それにも関わらず、今日は本当に残念な報告があります。


● 蒲谷前市長時代の数値目標・特養300床増加は実現へ前進

 特別養護老人ホームの待機者が
 2,072名とあまりにも多いこのまちの現実を改善する為に

 かねてからフジノは
 「特別養護老人ホームの増設を!」と訴えてきました。

 この活動日記を愛読して下さっているみなさまには
 もはやしつこいと言われてもおかしくないほど
 繰り返し繰り返し
 議会でも訴えてきたことです。

 精神化病院を廃止したイタリアの改革を
 フジノは強く支持してきましたから
 (2003年の活動日記にもすでにはっきりと書いてあります)

 基本的には障がいのある方々も高齢の方々も誰もが
 『入所施設』ではなく『地域』で暮らすべきだ、と考えています。

 しかし、このまちのいくつもの現実を直視すれば、

 高齢の方々の福祉については
 入所施設(=特養)を増設することが
 多くの方々(ご本人・ご家族)の苦痛を減らす最短の手段だ

 との結論に至りました。

 だから、何年も前からずっと
 特別養護老人ホームの大幅な増設を訴えてきたのです。

 かたや吉田市長はフジノの意見とは全く逆で、

 (1)第4期介護保険事業計画(前市長が作った現在進行中の計画)の
    期間中には、計画通りで特養300床の増床しか行なわない。

 (2)第4次介護保険事業計画の目標をしっかり実施することが
    マニフェストに従った態度だと考えている。

 (3)待機者を減らすことは特別養護老人ホームの増設だけでなく、
    在宅サービスをはじめ、グループホームや
    小規模多機能型居宅介護などの
    あらゆるサービスの組み合わせが必要だと考えている。

 との答弁を議会で繰り返してきました。

 本日の『第3回介護保険運営協議会』では
 この吉田市長の考えのうち、
 (1)については計画どおりの結果が報告されました。

 蒲谷前市長が策定した
 特別養護老人ホーム300床増加という数値目標は

 3事業所(それぞれ100床ずつ)が選定されて
 計画どおりに進行していく予定です。

 長浦町・太田和・衣笠町の3ヶ所に
 ユニット型の特別養護老人ホームが作られる予定です。

 事業者の選定が終わったので、
 来年3月の予算議会で予算が承認された後、
 2011年に竣工、オープンとなります。

 ただし、特別養護老人ホームの待機者は2,074名です。

 わずか300床が2年後に増えたとしても
 その時には高齢化率はさらに増加していますから
 果たして待機者が減っているのかは大いに疑問です...。


● またも失敗!夜間対応型訪問介護、事業者ゼロのままに

 市議会での質疑を通して、(2)と(3)を実現すれば良い
 と吉田市長が考えていることが分かりました。

 特に、財政的な面から『入所施設』を増やすのではなくて
 『在宅で受けられるサービス』を増やすことでのりきれる
 と考えているようです。

 しかし、高齢の方々とそのご家族の現実の苦しみを考えると
 市長は現実を見ていない、
 ひどい判断だ、とフジノは強く批判します。

 しかも、今日の介護保険運営協議会では
 前市長が作った数値目標の実現も実現しない可能性が出てきました。


 <計画での目標値>

 (1)グループホーム 71床

 (2)小規模多機能型居宅介護事業所 3事業所

 (3)夜間対応型訪問介護事業所 2事業所

 (4)認知症対応型通所介護事業所 2事業所


 これが現在の計画の数値目標ですが、
 このような結果が報告されました。


 <12月10日に開催した選定審査委員会の結果>
 (1)グループホーム 36床(武と根岸町の2ヶ所)

 (2)小規模多機能型居宅介護事業所 3事業所

 (3)夜間対応型訪問介護事業所 ゼロ

 (4)認知症対応型通所介護事業所 1事業所


 なんと、目標値に達成できそうなのは
 「小規模多機能型居宅介護事業所3事業所」だけでした。

 またも夜間対応型訪問介護はゼロなのです!

 タウンニュース紙(09年7月24日号)にて
 このように書かれていた『夜間対応型訪問介護事業所』については
 ゼロでした!


 (タウンニュース紙より引用)

 > 現在未整備なサービスのなかで、
 > 市が最重要視する課題のひとつが、
 > 夜間に定期的な巡回または通報により要介護者宅を訪問し、
 > 介護や日常生活上の緊急時に随時対応する
 > 「夜間対応型訪問介護」。
 > 平成19年に訪問介護大手のコムスンが撤退して以降、
 > 安定経営や収益性の問題から
 > 同社の行っていたサービスに代わる事業者がない。

 このまちでは、夜間のホームヘルプはありません。
 そして今回の募集でも『ゼロ』となりました。

 こんな状態で、『施設』ではなく『在宅』で介護を、と市長が言うならば
 介護をしている家族は潰れてしまいます。

 ゼロとなってしまった事態に対して
 担当の長寿社会課は、来年度以降改めて検討する姿勢です。

 しかし、そもそもこれは数値目標ではなくて
 あくまでも事業見込み量なので
 ニーズがあるかどうかを含めて検討しなおす、とコメントしていました。

 ニーズの調査なんて今さらしなくても
 分かっているくせに...。

 また、『数値目標』ではなくて『事業見込み量』だ、という言葉は
 計画行政を否定している発言であり、フジノは抗議します。

 必ず実現しなければならない計画のはずです。
 しかも吉田市長はこの計画を実現することが
 マニフェストの実現だと答弁しています。

 吉田市長、必ず実現させて下さい!

 こんなひどい事態を
 マスメディアがどこも報道してくれないことは
 フジノにとっては痛恨の極みです。

 このまちの2,074名もの待機をしている高齢方々とそのご家族は
 これからも苦しみ続けていかねばならないのでしょうか。

 その苦しみを少しでも減らしてサポートしていくのが
 政治と行政の仕事であるはずですが、今は実現していません。

 改めて、フジノは主張します。

 このまちで今すぐに在宅サービスを充実させるのはムリです。
 あえて「特別養護老人ホームを増加させるべきだ」とフジノは訴えます。

 特に、重度の方々や、気管切開・胃ろうをしている方々を
 積極的に受け入れられる体制を様々な形で実現していくことが
 絶対に必要です。

 本来ならば、今日開催された介護保険運営協議会で
 夜間のホームヘルプ事業所が実現してほしかったです。

 しかし、またもダメでした。

 吉田市長はこうした現状を前にしても
 まだ『在宅でのサービス』でのりきってください、と
 市民のみなさまに言い続けるのでしょうか。

共通テーマ:日記・雑感

「療養病床の廃止」の凍結が国会で明言されました! [高齢の方々の保健医療福祉]

(2009年11月2日(月)の活動日記その1)

● 「療養病床の廃止」の凍結が国会で明言されました!

 国会では、予算委員会がスタートしました!

 今年の夏の衆議院選挙では
 あらゆる政党のマニフェストをフジノは徹底的に読み込みましたが

 民主党のマニフェストの中には
 下の画像のように

 『当面、療養病床削減計画を凍結し、必要な病床数を確保する』

 という政策が記されていました。

 (民主党マニフェスト・P25より)
02manifesto.jpg

 フジノはこの政策に大賛成です。

 横粂勝仁さん(現在・代議士)の支援をする中でも
 マニフェストのこの部分については
 フジノは街頭演説でも何度もとりあげました。

 政権交代がなされた今、
 一刻も早くこのマニフェストを実現してほしい!

 そう強く願ってきました。

 それが今日の予算委員会での
 平岡秀夫さんと長妻厚生労働大臣との質疑の中で

 「療養病棟の削減計画は凍結する」

 という主旨の答弁をしたのです。これは快挙です!

 もちろん、マニフェストで契約したのですから当然ですし、
 国会答弁はただの答弁でしかなく実行されなければ意味はありません。

 けれども、フジノのように植物状態の父がいるような家庭にとっては
 つまり、全国にすさまじく多い介護難民のみなさまにとっては
 大きな、とてつもなく大きな一歩です。


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 *後日談:翌日の新聞にも大きく掲載されました。

 (2009年11月3日・東京新聞より)
03tokyo.jpg

 介護療養病床の廃止『凍結』
 実態調査踏まえ判断

 長妻昭厚生労働相は2日の衆院予算委員会で、
 慢性疾患の高齢者が長期入院する介護型療養病床について、
 2012年3月末までの廃止方針を凍結する考えを明らかにした。

 療養病床が削減された場合、
 入所者は特別養護老人ホームなど別の介護保険施設に移される
 と説明した上で

 「受け入れ側のベッド数がどうなっているか
  議論が整理されないまま社会問題になっている。
  凍結しようと考えている」

 と表明した。

 また長妻氏は、事務方に実態調査を指示した。

 廃止凍結など方針見直しには
 医療制度改革関連法(06年6月成立)の改正が必要だが、
 同氏は実態調査を踏まえた上で判断する考え。

 予算委で長妻氏は

 「法律で『廃止』となっているが、(時期を)猶予することも含め検討したい。
  患者が本来受けるべき介護、医療となるよう丁寧にやりたい」

 とした。

 社会保障費抑制の一環として自公政権下で決まった療養病床削減は、
 介護保険適用の介護型(今年6月時点で約9万床)を
 老人保健施設などに転換させた上で全廃し、
 医療保険適用の医療型(同約26万床)を22万床まで減らす計画。

 「多くの高齢者が、必要なケアを受けられない医療・介護難民になる」

 などの批判が上がっていた。

 民主党は政権公約で

 「削減計画を凍結し、必要な病床数を確保する」としている。

 (引用おわり)
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 新しい政府には、一刻も早い対応を実行してほしいです。
 可能な限り、早く!とにかく早く!

 いのちがかかっているのです!


● ひるがえって横須賀の現状はどうか?/あまりにも多い待機者数

 さて、新しい中央政府は新たな方針を打ち出しましたが
 地方政府である横須賀市の現状は、どうでしょうか。

 この問題を、政治家としてフジノはしつこくずっと追い続けてきました。

 蒲谷前市長に対しても厳しく追及してきましたし、
 それは吉田新市長に対しても同様です。

 いのちがかかっている問題だからです

 特に、横須賀市内には
 介護療養病床がたった90ベットしかありません。

 その為に、本来ならば、療養病床でのケアが必要な方々も
 どうにもできないのでしかたがなく
 全く別の施設なのですが
 『特別養護老人ホーム』への入所を申請しているという実態があります。

 では、この特別養護老人ホームへの待機をしている方々が
 どれくらい多いかといえば、

 2072人にものぼるのです。
 (この中には、フジノの父も入っています)

 さらに、2072名の方々のうち、特に重度の方々は1402人にものぼるのです。
 (フジノの父もここに入っています)

 この2つのデータは平成21年4月1日現在です。

 さらに、少し古いデータなのですが、
 平均的な入所への待機期間は2年3ヶ月にもなるのです。

 けれども、特別養護老人ホームでは
 フジノの父のような、
 気管切開(のどに穴をあけてタンの吸引をしている方)であったり
 経管栄養(胃に穴をあけて点滴のように栄養を送り込んでいる方)であったり
 という方々は、絶対に受け入れてはくれません。

 旧政権の明らかな政治の失敗によって
 このまちにも、『介護難民』があふれているのです。

 吉田市長のマニフェストには
 特別養護老人ホームの待機者数を減らすことが
 はっきりと記されています。

 しかも、前回の9月議会でのフジノの質疑に対して
 待機をしている方々は本当はどのような方々なのかを精査したいと
 答弁してくれました。

 待機者2072人の中には、絶対に

 ・知的障がいのある方々が高齢になった今、受け入れてもらえていない

 ・父のように本来は療養病床が担当すべき人が受け入れてもらえていない

 という現実があるはずなのです。

 単に、要介護度3以上が重度という扱いで
 重度の待機者は1402名です、なんてデータは
 使いものになりません。

 本当に必要なのはどのような介護サービスなのか。
 どのような施設が本当は求められているのか。

 第1に、待機者を減らすことは今すぐ徹底的に行なうべきです。

 第2に、待機している方々の本当のニーズに応じた対応をなすべきです。


 政治・行政の方針ひとつで
 救うことができるいのちをあっけなく失わせることができます。

 本来、政治というのは、
 いのちをまもることが最大の仕事のはずです。

 中央政府も地方政府も
 この当たり前のことをしっかり進めるように

 フジノだけでなく、どうか市民のみなさま、
 あなたも一緒に厳しくチェックをしつづけてください。お願いします!

共通テーマ:日記・雑感

特別養護老人ホームの増設は実現するか?/介護保険運営協議会へ [高齢の方々の保健医療福祉]

(2009年9月28日(月)の活動日記その1)

● 特別養護老人ホームの待機者を減らす為に/介護保険運営協議会へ

 今日は『介護保険運営協議会』を傍聴しました。

 この協議会は横須賀市の高齢者福祉の在り方を定めていく機関です。

 しかし、実態を言えば、『形式』だけの機関に過ぎません。

 ほぼ全ての内容は、事務局である横須賀市が作りますし、
 議事に対して協議会メンバーの質疑はほとんどありません。

 (このメンバーに対しても毎回、出席報酬が税金から出ています。
  本当にもったいない、ムダなのではないかとフジノは考えています)

 傍聴者もフジノの他にわずかに1~2名いるかどうかで、
 この協議会をチェックすべく
 毎回傍聴しているのはフジノだけです...。

 もちろん市議会の審議はあるとは言えども
 こうしてこのまちの高齢者福祉はノーチェックで決まってしまいます。

 現在の仕組みにフジノは強い疑問を感じています。


 (今日の協議会のプログラム)
28document.jpg

 さて、本題に入ります。

 高齢の方々の福祉に限らず、
 あらゆる福祉は今、
 施設に入所するのではなく、
 住み慣れた地域で暮らし続けられる在り方こそ求められています。

 しかし、福祉政策を推進する政治家としてフジノは
 冷静に今の横須賀市の高齢者福祉を分析する限り、

 わがまちの特別養護老人ホームの待機者を減らす為には
 入所施設である『特別養護老人ホーム』を増やすしかない

 という結論です。

 『施設』=『悪』という考え方は
 確かに分かりやすいのですが
 より現実的な立場にたって、フジノはこの結論に至りました。

 また、待機者を減らすことは
 吉田市長のマニフェストにも明記されています!

 しかし、今回の協議会を傍聴した限りでは
 吉田市長が現在の方針である限り、
 大きく待機者を減らすことはムリだ、とフジノは受け止めました。


● 特別養護老人ホームの増設は実現するか?

 さきの本会議でフジノは吉田市長に対して

 ・蒲谷前市長の時代に作った現在の第4期計画を見直して
  特別養護老人ホームをさらに増やすべきだ

 と提案しました。

 けれども市長はその提案を否定して、

 ・蒲谷前市長が作った第4期の高齢者保健福祉計画について
  特別養護老人ホームを増やす見直しはしない

 と答えました。一方で、吉田市長は

 ・ただし、蒲谷前市長の策定した第4期計画を確実に実行してみせる
  (特別養護老人ホームは、H23年度中に300床増やす)

 との答弁を行ないました。

 しかし、フジノはこの答弁の実現性にさえ
 かなり疑問を持っています。

28fujino.jpg

 今日の協議会での報告は、次のとおりでした。


 <これまでの流れ>

 6月16日:『公募説明会』を開催、62事業者が参加した。

 8月28日:『1次締め切り』、7事業者が応募した。


 説明会には62ヶ所もの事業者が参加してくれたにも関わらず、
 実際に応募した企業がたった7事業者しかいませんでした。

 62事業者→7事業者へ減少

 では、とても不安になります。

 これだけ減ってしまった理由をフジノが
 複数の介護カンケーの事業所にヒアリングすると

 「横須賀市が施設整備に出してくれる『補助金』が
  1床あたりわずか200万円しかないが、
  この条件では、あまりにも厳しい。
  これでは特別養護老人ホームをオープンしても採算が取れない」

 ということでした。

 また、補助金額の設定理由を
 たびたび長寿社会課にヒアリングしましたが

 「すでに横須賀市ではこの補助金額の設定で、
  介護老人保健施設(ろうけん)を建設した事業者がいます。

  財政難の今、これ以上、特別養護老人ホームの 
  補助金額を上げることはできません」

 とのことでした。

 県内他都市の補助金額は横須賀よりも高いまちが多く、
 確かに横須賀市の設定は「かなり低い」とフジノは考えています。

 ですから、このような設定では、
 応募する事業者が少なくなるのも仕方がありません。

 蒲谷前市長時代につくられた計画が実現できなかった
 その答えは、このように事業者に厳しい実態だったからです。

 計画が実現できなかった、という状況が
 前市長時代からほとんど改善されていない、という現実を
 吉田市長は知っているのでしょうか?


 <今後の流れ(予定)>

 10月30日:『最終審査書類の提出』

 12月中:審査会を開催して事業者を選定する

 来年3月:市議会に予算案を提出する

 来年4月以降:予算案が議決されたら
         事業者は入札・建築確認申請等を行なって工事着工へ

 H23年度中:竣工、オープンへ


 次の協議会は、12月に開催される予定ですが
 まずは10月30日までに最終審査書類の提出があります。

 果たして、300床増の為の事業者は
 本当に選ばれるのか。

 ただし、特別養護老人ホームの300床増を実現しても、
 待機者数は2000名です。解消には全く至りません。

 しかし、蒲谷前市長の作った数値目標である300床を
 何としてもまず実現しなければなりません。

 マニフェストを実現する為にも
 吉田市長の強いリーダーシップによる現実的な対応を望みます。

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初の高齢化率24%台へ突入...超高齢社会のまち、横須賀。 [高齢の方々の保健医療福祉]

(2009年7月14日(火)の活動日記その2)

● 初の高齢化率24%台へ突入...超高齢社会のまち、横須賀。

 午後から、2009年度の第1回目の
 『介護保険運営協議会』でした。

 これは市の介護保険のいろいろなことを決める場なのですが
 フジノは傍聴をしてきました(発言はできません)。

 あまり良く市民のみなさまに知られていないことなのですが
 『介護保険』という『仕組み』そのものは
 日本全国どこでも共通ですが、
 このまちの介護保険を『運営』しているのは、『横須賀市』です。

 法律でこの制度をつくったのは国ではありますが、
 実際に具体的なことを動かしているのは市なのですね。

 例えば、これから先の3年間で市民のみなさまに
 どれくらいのサービスが必要なのか(=給付)を予測したり、

 その予測したサービスの量に基づいて
 どれくらいお金が必要なのかを推計して

 市民のみなさまからお預かりする保険料を
 いくらにするのかなどを決めているのも、横須賀市です。

 ですから、市民のみなさまは介護保険に対して
 いろいろな想いをお持ちだと思うのですが

 ぜひ横須賀市に対して、
 どんどんみなさまのご意見を出していただきたいのです。

 市の権限で実現できることが、
 実はたくさんあるんですよ。

14meeting.jpg

 さて、フジノは毎回傍聴するようにしていて
 とても重視しているこの介護保険運営協議会ですが
 今日もわずか1時間で終わってしまいました。

 こうした市の審議会のほとんどは質疑も無く、
 ほとんど市が資料を説明するだけで、あっけなく終わってしまいます。

 でも、参加する委員メンバーには税金から報酬も支払われているのですし、
 ぜひとも活発に意見を出したり、もっと議論をしてほしいものです。

 配布された資料には、重要なデータがいくつもありました。

 なんと、この4月1日現在で
 横須賀市の高齢化率が初めて24%を超えました。

 これは、横須賀市民42万人の中で
 65才以上の方がどれくらいのパーセントを占めているか、ということです。

14statics.jpg

 上の表のとおりで、このまちでは65才以上の方々が
 平成2年には10人に1.1人だったのが
 平成21年には10人に2.4人が65才以上となりました。

 わずか20年のうちに、本当に『高齢化率』は大きく変化しました。

 今でも『高齢化社会』という言葉を使う方がいますが
 言葉の定義では、実はそれはまちがっています。

 高齢化率が7~14%の時に、『高齢化社会』と呼びます。

 高齢化率が14~21%の時は、『高齢社会』と呼びます。

 高齢化率が21%を超えたら『超高齢社会』と呼ぶのです。

 横須賀市はすでに平成17年には
 『超高齢社会』に突入しています。

 このデータを見た時にフジノは
 ああ、ついに24%を超えたのか、と感じました。

 日本全体の高齢化率は22.1%(昨年10月1日現在)ですから
 このまちの高齢化率は、わが国全体よりも高いのです。

 日本全体が40年後には、
 2.5人に1人は65才以上になるという推計もあります。

 わが国全体がこれまでの人口構成とは全く異なって変化していきます。

 こうした変化を現実のものとしてしっかりと受け止めて
 新しい福祉社会の姿を市民のみなさまと共有していきたいです。

 ただ「財源をどうするか」という
 あまりにも矮小化された議論で終わっては
 絶対にダメですよ...。

 今の2009年の段階から
 まず「目指すべき社会の姿はどう在るべきなのか」を
 市民のみなさまと一緒に共通のビジョンを描いていきたいのです。

 今とは全く異なる人口構成に国全体が変化するのですから、
 今の枠組みの福祉サービスを前提にしたままで
 財源の議論をするのはおかしいのです。

 マスメディアの単純な論調では
 財源が足りないから消費税を上げろなんてなっていますが
 そんな議論は完全に『的外れ』なのです。

 市長選挙の時にも勝手連活動を通して
 たくさんの市民のみなさまとお話しましたが

 本当に大切なことは、
 僕たち自身がこのまちでどんな風に生きていきたいのかを
 しっかりと共通の想いを持てるようになることです。

 その想いがまず『先』にあって、
 制度は『後』から形作られていくのです。

 制度に合わせて人は生きていくのでは無いのです。

 この点をもっともっと市民のみなさまと、たくさんお話をしていきたいです。
 超高齢社会でも大丈夫なのですよ。

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保健・医療・福祉の切れ目のない地域サービスを目指して/予算議会スタート [高齢の方々の保健医療福祉]

(2009年2月20日(金)の活動日記その1)

● 予算議会がスタートしました!

 ついに本日から、予算議会がスタートしました。

 来年度(2009年4月1日~2010年3月31日)の予算案と
 今年度最後の補正予算案を審議します。

 補正予算案では主に『緊急経済対策』について
 審議をします。

 毎回、予算議会の最初に

 来年度はどうしていきたいのか

 という市長の想いを
 市民のみなさまに向けて語る『施政方針』の演説が
 行われます。

 その全文はこちらです。どうかご覧ください。


● 保健・医療・福祉の切れ目のない地域サービスを目指して

 今回の市長の施政方針演説の中で
 フジノが最も共感した部分は、以下の一文です。

 > 地域医療については、
 > 急性期病院から退院後の継続的な在宅医療、
 > そして、介護サービスまでの連携が
 > 十分に行われているとは
 > いいがたい現状にあります。
 >
 > そこで、市民が身近なところで
 > 安全で質の高い医療や介護サービスを
 > 安心して受けられるようにするため、
 >
 > 横須賀市医師会が実施する
 > 医療機関相互で患者の診療情報などを共有化する
 > システムの構築を支援し、
 >
 > 切れ目のない保健医療福祉サービスを
 > 提供する体制づくりを進めてまいります。


 僕の父のことを例に出すまでもなく
 また、横須賀市に限らず、

 この国の、急性期の医療から退院後の
 慢性期の医療・福祉への連携はうまくいっていません。

 現場のドクターとお話しても
 この危機感はみなさんが感じています。

 その原因のほとんどは、
 小泉元総理の愚策の数々にあるのは
 くりかえし書いてきたとおりです。

 けれども、いくら政府が無策で総理が無能でも
 現場に最も近い地方自治体が
 知恵と汗をふりしぼって、闘うんです。

 今回、市長が施政方針演説の中で述べたものは
 実際にはわずか150万円の予算を
 横須賀市医師会の取り組みに補助をするものです。

 地域の診療所(かかりつけ医)と
 病院(例えば市民病院など)の間をオンラインでつないで

 患者さんの情報のやりとりが
 今よりもスムーズになるようにします。

 例えば、あなたの体調が悪くなって
 A診療所でレントゲンを撮ってもらったとします。

 かかりつけ医Aさんは「肺炎」と診断して
 B病院への入院をすすめました。

 あなたはB病院に入院しましたが、
 すでにA診療所からB病院へ
 レントゲンなどのデータがシステムで届いており
 わざわざB病院で再びレントゲンを撮る必要はありません。

 こんな感じです。

 これは決して完璧なシステムではなく、
 完成してもまだまだ不十分です。

 カルテがやりとりできる訳でもありません。

 まだ地域包括支援センターなどの介護カンケーとの
 システム接続の打ち合わせもできていません。

 したがって、市長が述べた言葉のような
 切れ目のない地域での保健医療福祉サービスが
 本当に実現する訳ではありません。

 それでも、その実現に向けた第一歩なのです。

 この国ではあまりにも保健・医療・福祉とが
 バラバラになってしまっています。

 それを「変える」のです。

 個人としての僕は、

 「なんだよ、たかがこんなシステム!
  もっと徹底的な取り組みをしなければ
  苦しんでいるたくさんの人々は救われないままだ!」

 という想いです。

 しかし、政治家としてのフジノは
 現実的に切れ目のない保健医療福祉サービスを
 実現させる難しさを知っています。

 ある県での取り組みは素晴らしいのですが
 やはり想いのある方々の献身的なマンパワーによって
 切れ目のないサービスが実現しています。

 でも、それではダメなのです。
 誰かの献身に頼るのでは、
 その人々が燃え尽きた時にそれは終わってしまいます。

 政治家としてフジノが目指しているのは
 いくら世代が変わろうとも
 いくら人が変わったとしても変わることが決してない、
 普遍的な切れ目のない保健医療福祉サービスです。

 だから、ささやかな取り組みであることを理解しつつも
 このシステムがまずスタートすることを支持します。


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 翌日の神奈川新聞が、施政方針の様子を
 報道してくれました。

 (2009年2月21日・神奈川新聞より)
21kanagawa.jpg

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民間救急車を待ちながら、熱川温泉病院の4年間をふりかえる [高齢の方々の保健医療福祉]

(2009年2月16日(月)の活動日記その2)

● 民間救急車を待ちながら、熱川温泉病院の4年間をふりかえる

 ペンションをチェックアウトして、熱川温泉病院へ向かいました。
 朝もペンションの方が病院まで送ってくれて、ありがたかったです。

 病院に到着して、民間救急車が到着するのを待ちました。

 昨日から満開となった河津桜のせいで、
 桜を見るための観光客で道路がすさまじい渋滞になっていて
 到着時間が30分ほど遅れるとの連絡がありました。

 民間救急車は藤沢から来てくれるのですが、
 転院を決めて予約をした日には
 まさか昨日みたく温かい日になるなんて想像もできず、
 (伊豆は、夏のようでした!)

 新聞の1面が『河津桜、満開』と載るほどとは
 予想外の出来事でした。

 ささやかな変更でさえも心配で、
 すぐに転院先の鎌倉の病院と家族へと連絡をしました。

 転院先は「ゆっくりどうぞ」と言ってくれて
 とにかく僕は待つことにしました。

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 けさの父さんは、すごくスッキリしていて
 出発を理解しているのだなあと感じました。

16myfather1.jpg

 千羽鶴やたくさんの手紙が貼られてた壁も昨日片づけてしまい、
 父さんを励ます孫たちの声を録音したテープや
 好きな音楽がかけられるラジカセも
 全てダンボールに入れてしまったので

 僕はしばらく父さんのそばに座っていることにしました。
 それから、病室の窓から外を眺めました。

16beautifulnature2.jpg

 熱川の景色は、僕たちが暮らしていた武山にとても似ていて
 せめて父さんのさみしさが少しでも減ってほしいと願ってきました。

 そんなことをぼんやりと考えていると
 熱川温泉病院のスタッフの方々が
 次々と父さんへあいさつしに来てくださいました。

 看護師さん、看護助手さん、理学療法士さん、
 医療相談室のMSWさん...。

 しかも、現在の担当者の方々だけではなくて
 4年の間で父の担当から替わった前任の方々まで来てくれました。

 そして、父さんに別れの言葉を語りかけてくれました。

 涙を流して「藤野さん、良かったね。横須賀に近くなるね」と
 父さんの肩をさすってくれたり、

 血のつながった家族のように
 親身な言葉が続きました。

 僕はその様子にますます混乱してしまって、
 転院が正しい決心なのかが分からなくなりそうでした。

 リハビリがとても熱心で評価もとても高い病院なのですが
 本当の魅力はこんなに素晴らしいスタッフがいることなのだと思います。

16beautifulnature2.jpg

 父の部屋からは、山々と川が見ることができます。
 父と同じ4人部屋に入室している誰もが、自力では窓の外を見れません。

 でも、外が見られるように、日向ぼっこができるように、
 スタッフのみなさんは毎日必ず車椅子に乗せてくれました。

 父さんの体調を除けば、本当に平和な日々を送ることができました。
 この病院と出会えて、本当に良かったです。


● ついに出発です!

 ついに民間救急車がやってきました。

16privateambulance.jpg

 前回、横須賀市民病院からここへ転院する時には
 やはり市民病院から

 「ご自分で手配してください」

 と言われて、全く初めてのことでとまどいながら
 何社にも電話をかけまくったのでした。

 その会社での費用は、17万円もかかりました。

 そもそも数社から1社をどうやって選べば良いのかの
 基準さえも分かりませんでした。

 それが今回の転院の場合、
 転院先の鎌倉の病院のMSWさんが数社のパンフレットを見せてくれて、
 値段などを比較して、MSWさんと相談しながら決めました。

 おかげで、とてもいい相手と出会えました。

 『細野民間救急車』という藤沢の福祉タクシー事業者です。
 (藤沢市本町3-15-26、0466(25)3743)

 藤沢市消防本部認定第1号の民間救急です。

 今回の転院にかかった費用は、わずか5.5万円でした。
 もちろん、痰の吸引も酸素もありで、看護師さんもついてくれます。

 家族の座るイスも前回とは違って、ゆったりとしてました。

 金額が安いのに質的には前回よりも明らかに良くて
 本当に親切な運転手さんと看護師さんが来て下さいました。

 それなのに、前回の相手先との差額は
 マイナス12万円です。この安さのおかげで助かりました。

 情報がある、ということは本当に大切だと感じました。
 加えて、何も分からずに苦しんでいる家族にとって
 MSWさん(医療ソーシャルワーカー、相談員さんのことです)の存在は
 本当に大きくて大切だと思いました。

16myfather2.jpg

 熱川温泉病院の看護師さんと
 民間救急車の看護師さんとの送り渡しが終わると
 ついに出発です。

 救急車の窓は、中にいる僕からは外が見えるのですが
 外からは中にいる父さんや僕の様子は見えません。

 それでも熱川温泉病院のスタッフの方々がみんな玄関に立って、
 民間救急車が見えなくなるまでずうっと手を振ってくれていました。

 僕も何度も何度もお礼の気持ちでおじぎをしました。
 見えるとか見えないとか、お互いにカンケーないのですね。

 熱川温泉病院のみなさま、本当にありがとうございました。
 このご恩は生涯を通じて、僕は絶対に忘れません。


● 現場の姿から学んだことを、政策として必ず反映させる

 この4年間、僕は、熱川温泉病院のみなさんの姿から
 本当にたくさんのことを学びました。

 そして今日、最後に出発する別れ際に
 あるスタッフの方から、こう言われました。

 「フジノさんの仕事ぶりを、HPで読ませてもらっています。
  医療のこと、福祉のこと、現場の想いを代弁して訴えて下さって
  ありがとうございます」

 僕の職業をうすうす気づかれてるとは思ってたけれど
 仕事についてこの4年間で1度も言われたことが無くて

 初めて仕事について頂いた言葉が感謝の言葉だったことに
 思わず、涙が出そうになりました。

 アクセス解析ソフトのおかげで、
 フジノHPをどこから観てくれているかは全て把握していて

 遠く離れた北海道や沖縄からも観てもらえていますし、
 伊豆・熱川でもHPを観て下さっている方々がいるのは知っていました。

 でも、スタッフの方々が観てくれている方がいるとは思わず、
 恥ずかしさと同時に、大きな感謝の気持ちがわきあがりました。

 フジノは小さな横須賀というまちの
 43人の市議会議員のうちの1人に過ぎません。

 けれどももしもフジノが政治家を続けていって
 まかりまちがってもしも国会議員になるような日が来るとしたならば
 絶対に厚生労働大臣になりたい。

 そしたら、僕は自分の命をかけて、この国の医療を守る為に働く。

 患者さんとそのご家族はもちろんのこと、
 医療の現場で身体を削って働いている方々の力になりたい。

 もちろん市議会議員の今だって
 やれることはたくさんある。

 あくまでも横須賀市内のことにフジノの権限は限られているけれど
 与えられた権限の中で、これからもできる全てのことを行なっていくんだ。

 それだけが、僕のできる唯一の『恩返し』なのだと思います。

 いつも全力を尽くす。いつも必死に働く。
 全身全霊をかけて生きていくんだ。


 (その3へ続く)

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特別養護老人ホームの待機者解消の問題について/一般質問が報道されました [高齢の方々の保健医療福祉]

(2008年12月10日(水)の活動日記その1)

● 神奈川新聞がフジノの一般質問をとりあげてくれました(その2)

 神奈川新聞がフジノが行なった市長への一般質問を
 『横須賀市議会論戦から』のコーナーで、一問一答の形で取り上げてくれました。

 特に、特別養護老人ホームの待機者問題については
 9月議会での報道に続いて大きく見出しをつけて報じてくれました。

 この問題は、重度の要介護度・医療区分の
 高齢の方々とそのご家族の命がかかっている本当に大切な問題なのです。

 しかし、『地味な問題』である為に、なかなか世間に知られていません。

 だからこそ『福祉のまち、よこすか』をめざす政治家として
 あえてフジノがしつこく追及している訳ですが

 こんな地味な問題にメディアが関心を持ってくれることは
 本当にありがたいと感じます。

 (2008年12月10日・神奈川新聞より)
10kanagawa.jpg

 今後もフジノはこの問題を
 しつこくしつこく追い続けていきます。

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タウンニュース紙が報じてくれました [高齢の方々の保健医療福祉]

(2008年10月17日(金)の活動日記その2)

● タウンニュース紙が報じてくれました

 フジノが9月議会で行なった一般質問でとりあげた
 特別養護老人ホームへの待機者が非常に多いという問題

 タウンニュース紙
 今日1面で報じてくれました。

 (画像:2008年10月17日(金)タウンニュース紙・1面より)
17townnews.jpg

 市内特別養護老人ホーム
 入所待機者1,800人超
 市が17の施設に聞き取り

 市内における特別養護老人ホームへの入所待機者が、
 1,894人(4月1日現在)であることが市長寿社会課の調べで分かった。

 今年度策定予定の第4期「よこすか高齢者保健福祉計画」では、
 来年から2011年までの3年間で、
 特養のベッド数を300床増やす計画案が上がっている。
 具体的な整備計画は来年2月頃に確定するという。

 特別養護老人ホームへの入所待機者数は、
 市長寿社会課が年に2回、市内にある特養に聞き取り調査を行っている。

 それによると、平成19年4月1日時点で1,797人、
 同年10月1日時点で1,582人、今年4月1日現在で1,894人と、
 実数で毎回100人超の単位で増減している。

 複数の特養に入所の申し込みをしている待機者は多いが、
 同課によると、集計の段階で名寄せをしているため、
 重複していることはないという。

 担当者は、「待機者の減少については、
 病院や有料老人ホームなど他の施設へ移ったり、
 あるいは亡くなったりなど、理由は複数考えられる。
 1つのはっきりした要因があるわけではない」と話す。

 今年10月1日現在の待機者数は、
 11月末頃までに集計を終える予定で、
 現時点での数値の予測は困難としている。

 要介護度が優先順位に

 同課によると、現在、市内には17ヶ所の特養があり、
 ベッドは1,736床あり、平均待機年数は約2年3ヶ月ほど(4月1日現在)。

 特養に入所できる優先順位は、
 「神奈川県特別養護老人ホーム入退所指針」に基づき、
 各施設が決定している。
 要介護度(5~1)が高いほど入所が優先され、
 また「身寄りがない」「家族はいるが疎遠である」といった
 介護者の状況も判断基準となる。
 このため、要介護「1」や「2」の人は相対的に待機年数が長くなるという。

 特養に300床の整備計画

 こうした状況に、市では第4期「よこすか高齢者福祉計画」を策定する中で、
 計画案に来年から2011年までの3年間で、
 特養のベッド数300床を新たに整備することを掲げている。
 要介護「3」以上の人が、なるべく早く入所できるようにする狙いがある。

 同担当者は「特養へのニーズは高まっている。
 数字の上で待機者の減少はあるが、
 施設を増やさなければならないことに変わりはない」と話している。

 (以上、引用終わり)

 すでに報じてくださった神奈川新聞もそうですが、
 こうした身近で切実な問題こそ、
 マスメディアにとりあげてほしいとつくづく感じます。

 はっきり言って、「国会の解散がいつか」なんてバカバカしい。

 僕たちの暮らしにはもっとたくさん
 目の前にやらなければならないことがあふれてる。

 こうした切実なことこそ、メディアにぜひ報じてもらいたいと願っています。

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