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ACT全国ネットワーク立ち上げ記念の全国研修会へ [精神保健医療福祉]

2010年1月23日(土)の活動日記)

● ACT全国ネットワーク立ち上げ記念の全国研修会へ

 今日は、帝京平成大学の池袋キャンパスで開催された
 『第1回ACT全国研修会』に参加しました。

 そもそもACTとは、1970年代のアメリカでスタートした
 『Assertive Community Treatment』の頭文字を取ったものです。
 (こちらをご覧下さい:http://actips.jp/about-act

 重い精神障がいのある方々を対象に
 精神科病院での入院ではなく地域で暮らしていかれるように

 精神保健福祉士・看護師・精神科医などの様々な職種によるチームが
 24時間365日の体制で必要なサービスを提供していきます。

 そのスタイルは病院に来るのを待つのとは対極の、
 徹底して地域での生活をサポートする為に訪問をしていくものです。

 日本では『包括型地域生活支援プログラム』と訳していますが
 その効果の高さから、ACTは世界各国で広がっています。

 日本では、初めて国府台病院で『ACT-J』がスタートしてから
 7年間が経ちました。今では全国で12の事業体がACTを展開しています。

 そうしたACTの実践を行っている方々の全国組織
 『ACT全国ネットワーク』がついに正式に立ち上がりました。

 今回は、その立ち上げ記念と銘打っての研修会です。

 来日して下さったリチャード・J・ゴスチャさん(カンザス大学)による基調講演、
 2つのセッション、大熊一夫さんらによる記念シンポジウムをはじめ、
 さらに15ものワークショップが開催されます。

 どれも受講したいけれども時間が重なっていて取れない、という
 とても豪華で豊富な研修メニューでした。

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 フジノはまず、西尾雅明さんによるワークショップを受講しました。

 ACTについて日本語で書かれた文献を読む時に
 誰もがまず読むのが西尾先生の本です。

 (『ACT入門~精神障がい者のための包括型地域生活支援プログラム』
  西尾雅明著、金剛出版、2004年
  http://books.livedoor.com/item/250521

 その著者みずからの講義を受講できるすごい機会でした。

23fujino.jpg

 『ACTの概要』のタイトルで、
 国府台でのACT-J、仙台でのS-ACT、などの現場の体験をもとに
 ACTの理念やシステム、その科学的な根拠などをお話していただきました。

23act1.jpg

 次に、お昼休みをはさんで午後最初のワークショップとして
 『ACTの立ち上げ方』のタイトルで
 梁田英麿さん(S-ACT)のお話をうかがいました。
 (S-ACT:http://www.tfu.ac.jp/hospital/dat/s-act.html

 ACTを自分のまちで実現したいフジノのような人間は
 全国にたくさんいるはずですが、そんな我々にとって
 『ACTの立ち上げ方』って本当に魅力的なタイトルですよね...。

23act2.jpg

 2008年4月、東北福祉大学せんだんホスピタルにて
 梁田さんたちは『S-ACT』(サクトと発音します)を立ち上げました。

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 この後、今大会のメインイベントである
 リチャード・J・ゴスチャさん(カンザス大学)による基調講演がありました。
 講演は『リカバリー志向へのサービスの転換』というタイトルでした。

 フジノたちが『リカバリー全国フォーラム』を行なって
 全国にリカバリーという価値観を広めようと活動をしているのも

 この国の新しい精神保健医療福祉として
 リカバリーを中心に置いた姿を目指しているからです。

 まさに、ど真ん中のタイトルでしたが、フジノは聴講せずに、
 大切な方のお通夜がありましたので
 いったん横須賀へと戻らせていただきました。

 次の来日の機会があることを信じています!

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