ついに校長会で性的マイノリティについて語られる! [性的な多様性・LGBTI]
(2008年7月1日(火)の活動日記その1)
● ついに校長会で性的マイノリティについて語られる!
6月議会の教育経済常任委員会でフジノが提案した
『いわゆる性的マイノリティとされるこどもたちの
苦しみを少しでも減らす為の、中学校での制服選択制の導入』
について、教育経済常任委員会で
教育長の答弁は「校長会の場で説明をしてみたい」とのことでしたが
ついに、この答弁を受けて
7月7日に開催する中学校の校長会でこの件をとりあげることが
正式に決まりました。
教育長が自ら語るのではなく、
学校教育課長が説明を行なう予定です。
今日、教育長から正式に連絡を受けました。
フジノはそれに対して、中学校長会だけでなく
小学校校長会でも性的マイノリティに対する理解を求めてほしい、と
再び教育長に提案しました。
● 自分の性にそって生活できないことは、とても苦しい
そもそも、フジノが議会で行なった提案とは何か、を説明します。
約40人に1人の割合で
いわゆる『性的マイノリティ』とされる方々が確実に存在しています。
LGBTと呼ばれたりもするのですが
レズ・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダーなど
『生まれながらの性的指向』のことです。
・男性の肉体のまま、男性を愛する
・女性の肉体のまま、女性を愛する
こうした同性を愛する方々もいらっしゃれば、
・男性の肉体に生まれたが精神的には女性であり、男性を愛する
・女性の肉体に生まれたが精神的には男性であり、女性を愛する
こうした性同一性障害とされる方々もいらっしゃれば、
・肉体の性別はそのままに、両性を愛する
こうした両性を愛する方々もいらっしゃいます。
いずれにしても性的な嗜好(個人の好みとか好き嫌い)とは全く違うので、
本人の意思でそれを選べるものではありません。
これは、本人の意思とか努力で
変えられるようなものではありません。
自らの性的指向に気づくのは、小学校5~6年生の頃で
まわりに正確な知識・情報を持つ人もいないまま
多くのこどもたちが自らの性的指向にとまどい、悩み、苦しんだ末に
本当にたくさんの方々が自傷・自殺へと
追い込まれている現実があります。
逆に言うと、約40人に39人は
異性愛(ヘテロセクシャル)という性的マジョリティ(多数者)なので
いわゆる性的マイノリティとされる方々を理解できない為に
いじめの対象にしてしまったりということもたくさんあります。
(詳しくは、こちらをご覧下さい。
http://www.hide-fujino.com/diary/2008/feb1.html#080201)
----------------------------------------------
中学校や高校には、標準服と呼ばれる『制服』があります。
性的マイノリティとされる方々にお話をうかがった時に
自分の本当の性とは異なる生活を送る苦しみというものを抱えたまま
思春期を送るのは本当につらいものだとフジノは感じました。
例えば、肉体は女性として生まれても
精神的には男性なのに
セーラー服にスカートをはいて毎日通学するのは、
生き地獄のようにつらいものがあります。
朝起きて、学校に定められた女子の制服を着る為に
鏡の前に立って、自分の本当の性別とは違うかっこをするのです。
電車やバスに乗れば、社会的には女子中学生として
あるいは女子高校生として、男性からの視線を受ける訳です。
このつらさというのは、今これを読んでいるあなたが
朝から夜まで、自分の性とは逆の服装をさせられてみれば
(想像するだけでも)どれほどイヤか分かるはずです。
そこでフジノは、いろいろな案を検討した結果、
・ブレザーにスラックスを導入している中学校では
男子も女子も制服を選択制にしてほしい
という提案を議会で行ないました。
こんな提案ではささやかな一歩でしかありませんが
現状を少しでも変える為にはベターな選択肢だと
フジノは判断しました。
実際に、北海道や東北の中学校・高校において
すでに選択制を導入している学校は私立・公立を問わず
いくつも存在しています。
本来ならば性的マイノリティに対する
本質的な理解を広めることが必要ですが
今この瞬間に苦しんでいるこどもたちがたくさん存在していて
自傷や自殺へと追い込まれているとするならば
人々の理解を深めるという長期の時間を要することを行ないつつ
今すぐにできる改善を今すぐに行なうべきだと考えたのです。
---------------------------------------------
横須賀市には、市立高校が1校だけあるのですが
すでに制服は選択制が取られています。
制服選択制を取っている理由は、表向きには違うのですが
過去に1人、自らの性的指向をオープンにした
勇気ある学生がいてくれたおかげだとフジノは考えています。
だからこそ、次は中学校です。
自らの性的指向に気づくのは、すでに小学校5~6年生なのです。
小学校時代は制服は無いので私服で生活できますが
中学校に入学してしまうと3年間、制服で暮らさねばなりません。
フジノはとにかくその苦しみから
こどもたちを救いたいと考えました。
そこで上記のような提案を6月議会で行ないました。
教育長の答弁は、次のようなものでした。
・そもそも制服をどう扱うかを決める権利は、各学校にある
・その学校の意思を、教育委員会がムリに決めることはできない
・けれども性的マイノリティとされるこどもたちの苦しみは理解できる
・したがって、校長が定期的に集まる校長会の場で、
こうした提案があったことをとりあげて説明したいと思う
・その後の判断は各学校が行なうことであって
教育委員会が強制することはできない
フジノは、100%ではありませんが、この答弁に納得しました。
その答弁を得た6月議会が終わってから今に至るまで、
いつどの校長会で教育長がこの件を話すのか
とても気になっていたのですが、
ついに今日、教育長から7月7日の中学校長会で
学校教育課長からこの件をお話しするとの連絡を受けました。
● 学校は変われるか?あなたは変われるか?
すでにお知らせしたとおりで、フジノの提案を受けて
性的マイノリティに関する正確な知識を学ぶ為の教職員向けの研修を
横須賀市の教育委員会では10月に行ないます。
(http://www.hide-fujino.com/diary.htm#080612-3)
現場の教職員の先生方はもともと
こどもたちの痛みや苦しみにとても敏感です。
しかし、学校の方針を決定していくのは
やはり学校の経営トップである校長先生です。
今回の、校長会でのお話を受けてどうするのかによって
どれだけ校長先生がたが人権課題として感じ取れるか、
校長先生がたの人権意識がどれだけあるのか、
はっきりと分かることでしょう。
もちろん、PTAをはじめ、教職員の方々の
誤解にもとづく反対もあるでしょう。
けれども、我々は変わらなければいけないのです。
他人の痛みにもっと敏感にならなければいけないのです。
性的には多数者であるとしても、
生活の、人生の、様々な場面において、
どこかで必ずあなたはマイノリティになることがあるはずです。
マイノリティである痛みや苦しみは、誰にでも理解できるはずです。
だからこそ、性的なマイノリティであることの苦しみや痛みを
理解しようと全ての人々が努力するのは当然できるはずです。
変わろう。
僕たちは変わることができる。
誰もが暮らしやすい生きやすい社会を一緒に作っていこう。
---------------------------------------------
さあ、まずは7月7日の校長会。
教育委員会の説明を聞いた校長先生たちがどういう反応なのか、
どういう対応を実際に取っていくのかを
これから1年間、いや、フジノが政治家である限りは
死ぬまでずっと見つめ続けていきます。
● ついに校長会で性的マイノリティについて語られる!
6月議会の教育経済常任委員会でフジノが提案した
『いわゆる性的マイノリティとされるこどもたちの
苦しみを少しでも減らす為の、中学校での制服選択制の導入』
について、教育経済常任委員会で
教育長の答弁は「校長会の場で説明をしてみたい」とのことでしたが
ついに、この答弁を受けて
7月7日に開催する中学校の校長会でこの件をとりあげることが
正式に決まりました。
教育長が自ら語るのではなく、
学校教育課長が説明を行なう予定です。
今日、教育長から正式に連絡を受けました。
フジノはそれに対して、中学校長会だけでなく
小学校校長会でも性的マイノリティに対する理解を求めてほしい、と
再び教育長に提案しました。
● 自分の性にそって生活できないことは、とても苦しい
そもそも、フジノが議会で行なった提案とは何か、を説明します。
約40人に1人の割合で
いわゆる『性的マイノリティ』とされる方々が確実に存在しています。
LGBTと呼ばれたりもするのですが
レズ・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダーなど
『生まれながらの性的指向』のことです。
・男性の肉体のまま、男性を愛する
・女性の肉体のまま、女性を愛する
こうした同性を愛する方々もいらっしゃれば、
・男性の肉体に生まれたが精神的には女性であり、男性を愛する
・女性の肉体に生まれたが精神的には男性であり、女性を愛する
こうした性同一性障害とされる方々もいらっしゃれば、
・肉体の性別はそのままに、両性を愛する
こうした両性を愛する方々もいらっしゃいます。
いずれにしても性的な嗜好(個人の好みとか好き嫌い)とは全く違うので、
本人の意思でそれを選べるものではありません。
これは、本人の意思とか努力で
変えられるようなものではありません。
自らの性的指向に気づくのは、小学校5~6年生の頃で
まわりに正確な知識・情報を持つ人もいないまま
多くのこどもたちが自らの性的指向にとまどい、悩み、苦しんだ末に
本当にたくさんの方々が自傷・自殺へと
追い込まれている現実があります。
逆に言うと、約40人に39人は
異性愛(ヘテロセクシャル)という性的マジョリティ(多数者)なので
いわゆる性的マイノリティとされる方々を理解できない為に
いじめの対象にしてしまったりということもたくさんあります。
(詳しくは、こちらをご覧下さい。
http://www.hide-fujino.com/diary/2008/feb1.html#080201)
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中学校や高校には、標準服と呼ばれる『制服』があります。
性的マイノリティとされる方々にお話をうかがった時に
自分の本当の性とは異なる生活を送る苦しみというものを抱えたまま
思春期を送るのは本当につらいものだとフジノは感じました。
例えば、肉体は女性として生まれても
精神的には男性なのに
セーラー服にスカートをはいて毎日通学するのは、
生き地獄のようにつらいものがあります。
朝起きて、学校に定められた女子の制服を着る為に
鏡の前に立って、自分の本当の性別とは違うかっこをするのです。
電車やバスに乗れば、社会的には女子中学生として
あるいは女子高校生として、男性からの視線を受ける訳です。
このつらさというのは、今これを読んでいるあなたが
朝から夜まで、自分の性とは逆の服装をさせられてみれば
(想像するだけでも)どれほどイヤか分かるはずです。
そこでフジノは、いろいろな案を検討した結果、
・ブレザーにスラックスを導入している中学校では
男子も女子も制服を選択制にしてほしい
という提案を議会で行ないました。
こんな提案ではささやかな一歩でしかありませんが
現状を少しでも変える為にはベターな選択肢だと
フジノは判断しました。
実際に、北海道や東北の中学校・高校において
すでに選択制を導入している学校は私立・公立を問わず
いくつも存在しています。
本来ならば性的マイノリティに対する
本質的な理解を広めることが必要ですが
今この瞬間に苦しんでいるこどもたちがたくさん存在していて
自傷や自殺へと追い込まれているとするならば
人々の理解を深めるという長期の時間を要することを行ないつつ
今すぐにできる改善を今すぐに行なうべきだと考えたのです。
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横須賀市には、市立高校が1校だけあるのですが
すでに制服は選択制が取られています。
制服選択制を取っている理由は、表向きには違うのですが
過去に1人、自らの性的指向をオープンにした
勇気ある学生がいてくれたおかげだとフジノは考えています。
だからこそ、次は中学校です。
自らの性的指向に気づくのは、すでに小学校5~6年生なのです。
小学校時代は制服は無いので私服で生活できますが
中学校に入学してしまうと3年間、制服で暮らさねばなりません。
フジノはとにかくその苦しみから
こどもたちを救いたいと考えました。
そこで上記のような提案を6月議会で行ないました。
教育長の答弁は、次のようなものでした。
・そもそも制服をどう扱うかを決める権利は、各学校にある
・その学校の意思を、教育委員会がムリに決めることはできない
・けれども性的マイノリティとされるこどもたちの苦しみは理解できる
・したがって、校長が定期的に集まる校長会の場で、
こうした提案があったことをとりあげて説明したいと思う
・その後の判断は各学校が行なうことであって
教育委員会が強制することはできない
フジノは、100%ではありませんが、この答弁に納得しました。
その答弁を得た6月議会が終わってから今に至るまで、
いつどの校長会で教育長がこの件を話すのか
とても気になっていたのですが、
ついに今日、教育長から7月7日の中学校長会で
学校教育課長からこの件をお話しするとの連絡を受けました。
● 学校は変われるか?あなたは変われるか?
すでにお知らせしたとおりで、フジノの提案を受けて
性的マイノリティに関する正確な知識を学ぶ為の教職員向けの研修を
横須賀市の教育委員会では10月に行ないます。
(http://www.hide-fujino.com/diary.htm#080612-3)
現場の教職員の先生方はもともと
こどもたちの痛みや苦しみにとても敏感です。
しかし、学校の方針を決定していくのは
やはり学校の経営トップである校長先生です。
今回の、校長会でのお話を受けてどうするのかによって
どれだけ校長先生がたが人権課題として感じ取れるか、
校長先生がたの人権意識がどれだけあるのか、
はっきりと分かることでしょう。
もちろん、PTAをはじめ、教職員の方々の
誤解にもとづく反対もあるでしょう。
けれども、我々は変わらなければいけないのです。
他人の痛みにもっと敏感にならなければいけないのです。
性的には多数者であるとしても、
生活の、人生の、様々な場面において、
どこかで必ずあなたはマイノリティになることがあるはずです。
マイノリティである痛みや苦しみは、誰にでも理解できるはずです。
だからこそ、性的なマイノリティであることの苦しみや痛みを
理解しようと全ての人々が努力するのは当然できるはずです。
変わろう。
僕たちは変わることができる。
誰もが暮らしやすい生きやすい社会を一緒に作っていこう。
---------------------------------------------
さあ、まずは7月7日の校長会。
教育委員会の説明を聞いた校長先生たちがどういう反応なのか、
どういう対応を実際に取っていくのかを
これから1年間、いや、フジノが政治家である限りは
死ぬまでずっと見つめ続けていきます。