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中学校の演劇発表会へ [教育]

(2008年7月26日(土)の活動日記その1)

● 第25回中学校演劇発表会へ

 けさは、衣笠のはまゆう会館へ。

 毎年お招きいただいている『中学校演劇発表会』に
 今年も行ってきました。

26hamayuu.jpg

 2005年に初めて観にきてからとても感動して、
 それ以来、必ず日程をやりくりして応援にかけつけてきました。

 (05年:http://www.hide-fujino.com/diary/2005/july4.html
  06年:http://www.hide-fujino.com/diary/2006/july5.htm#060729
  07年:http://www.hide-fujino.com/diary/2007/july1.html#070728

 でも、今年はどうしてもはずせない予定があって
 演劇発表会には行かれないはずでした。

 政治家フジノの第1優先順位である政策『自殺予防対策の推進』
 (http://www.hide-fujino.com/suicideprevention/index.html)の為に不可欠な
 『日本うつ病学会』(昨日から3日間、福岡で開催されています)に
 参加する予定だったのです。

 (日本うつ病学会:http://www.c-linkage.co.jp/jsmd5/

 それが、心身ともに最悪の状況の為、
 福岡行きはキャンセルさせてもらいました。

 そのおかげ、というか、ケガの功名というか、
 『演劇発表会』に無事に今年も来ることができたのでした。

26program.jpg

 これまで毎年この演劇発表会にフジノが必ず来ていたのは、
 『公郷中学校・相談学級』の発表を見届けたかったからです。

 その理由は、政治家フジノは
 いわゆる『不登校』と呼ばれる状況に置かれているこどもたちに
 強いシンパシーを抱いているからです。

 相談学級とは、いわゆる不登校と呼ばれる状況に置かれている
 生徒たちが通っているクラスのことです。
 学校は公郷中学校の生徒には限っていません。

 相談学級の生徒たちの活動の1つとして
 ずっと演劇に力を入れているのです。素晴らしい活動だと思います。

 そのあたりのフジノの想いについては
 例えば2006年のこのコーナーを読んでいただければ
 ご理解いただけると思います。

 (http://www.hide-fujino.com/diary/2006/july5.htm#060729

 ところが、なんと!

 去年くらいから、そのフジノの姿勢が、
 他の学校関係者の方から批判を受けてしまいました。

 「公郷中学校だけを応援しないで」

 「うちの中学校の演劇もちゃんと観てください」

 「背景ではなくて、純粋に演劇を評価してほしいです」

 うーん、そんな批判を受けるなんて...(涙)。

 僕は元・映画会社出身ですが
 その会社では演劇・ミュージカルにも古い歴史を持っていますし、
 個人としても演劇には強い関心を持って生きてきました。

 だから、公郷中学校以外の学校の演劇発表も
 スケジュールの許す限り、観てきたのになぁ。

 他の学校の演劇も、等しく応援していますよ!

 過去にも公郷中学校(毎年、初日の最初に発表があります)が
 終わった後にも残って他校も観てきたんですよ~。

26program2.jpg

 (上の画像は今年の2日間のプログラムなのですが、
  例年通り、まず公郷中学校ですね)

 改めてそのことを証明する為にも、
 今年は2日間丸々ラストまでいようとしたのですが

 なんと、午後いちで横浜・桜木町へ
 別の仕事で行かなければならないことになってしまいました。

 まいったなぁ。

 でも、午後の予定(犯罪被害者支援県民大会)は絶対に外せないから
 他校の関係者のみなさま、今年もごめんなさい!

 (http://www.hide-fujino.com/pdf/victimsupport/program080726.pdf

 今日は、公郷中と大矢部中を観たら、帰らせていただきます。

 「また1校だけに肩入れをして」

 と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
 それは完全な誤解です。

 政治家って、難しいな。
 ちゃんと全部を応援しているよ。

● 公郷中学校相談学級による『僕たちのエンカウンター』

 さて、いつもどおり、
 開会の言葉・あいさつ(教育委員会事務局ほか合計3つ)が終わると
 諸注意と連絡事項があって、ついに場内が暗転します。

 演劇のスタートです!

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 午前中のプログラムはこんなです。
 (http://www.hide-fujino.com/pdf/2008/july/26program.pdf

 公郷中学校のタイトルは

 『僕たちのエンカウンター
  ~墓場からゆりかごに向けて 思春期の死と再生の物語~』

 です。昨年に続いて、
 創作演劇(オリジナルの台本)だそうです。

 大学時代に臨床心理学専攻のフジノにとって
 『エンカウンター』という単語は、なじみ深い心理学の用語です。

 ひと言で言うと、
 『自分自身と向き合う』とか『自分自身との出会い』とかですね。

 良い意味で、公郷中の演劇にふさわしいタイトルだと感じます。
 しかも、サブタイトルもおもしろいですね。

 ふつうならばイギリスの社会保障の充実をあらわすフレーズで
 『ゆりかごから墓場まで』と言うのですけれども

 さかさまで、『墓場からゆりかごに向けて』となっています。

 このタイトルを読むだけで、
 『死と再生の物語』なのだなあと伝わってきます。

 あらかじめプログラムをもらっていたのですが
 キャストを見ると、オオカミ男、花子さん、猫娘、などの役名があり
 幻想的な物語であることがイメージされました。

 さあ、ブザーが鳴りました。
 演劇が始まります。

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 フジノは毎年、はまゆう会館の最後列に座るのですが
 場内が暗くなって、BGMが流されて、さあ始まったと思ったら

 いきなり1人の男子にピンスポットがあてられて
 観客席の1番後ろから、舞台へと向かっていきました。

26Kugo1.jpg

 この演出、演劇ではよくありますが、割とフジノは好きです。

 (高校時代にはまゆう会館でバンドでライブした時は
  ワイヤレスでギターを演奏してるから
  場内を走りまくったのを思い出しました。楽しかったです)

26Kugo2.jpg

 この男子がステージにあがると、
 舞台セットはなんと、墓場でした。

 墓石に卒塔婆がたっている、お墓が6つ。

 自分が墓場にたどりついた彼は、
 そこで5人の妖怪たちに出会います。

 みんな、死んでしまったこどもたちで、妖怪になってしまったのです。

 現世で、特に学校や友達や家族とのかかわりの中で
 とても苦しい想いをしてきたこどもたちばかりでした。

 1人の妖怪(白カラス)が言います。

 「自分は心理学に興味があるんだ。
  エンカウンターをやってみよう。自分のことを語るんだ。

  でも、大切なことは、他人が語っている時には
  絶対にじゃまをしないこと。

  エンカウンターは、『震えながら叫べ』という言い方をするように
  自分の思いのたけを全て語りつくすんだよ」

 そして、1人ずつ、自分とエンカウンターしていきました。

 (つまり、この6名はエンカウンターグループなのですね)

26Kugo3.jpg

 ここでの語りは、みんな、セリフが決められていたのか、
 それともアドリブで語ったのか、フジノには分かりませんでした。


 両親の離婚、自分のことを見てもらえない苦しみ、

 いじめ、いじめを止めたら自分が今度はいじめられるようになった、

 学校に行けなくなった、オンラインゲームをやってる時だけが安心できた、

 でもオンラインゲームを離れるとまたすぐに不安が襲ってきた、


 あらゆるこころの傷が6名によって語られました。
 場内の観客席からは、涙と鼻をすする音があちこちから聞こえました。

 やがて、6名のエンカウンターが終わると
 朝がやってきました。墓場にも朝日がさしてきました。

26Kugo4.jpg

 エンカウンターによって自分の内面をこころからさらけだして、
 エンカウンターグループによってそのままの生身の自分の存在が
 他人に受け容れられたと感じられたのならば

 朝になった時、妖怪はどうなっていくのでしょうか?

26Kugo5.jpg

 舞台の上では、妖怪は1人ずつお墓に戻っていきました。

 フジノは、

 「戻るべき場所はお墓で良いのか?
  現世に戻ってくるべきではないのか?」

 とか

 「それとも、妖怪としてはお墓に戻って
  魂としては再び輪廻して、
  この人間の世界に戻ってくるということなのか?」

 とか

 「1回くらいのエンカウンター体験では、
  大きな変化なんて起こるものではもともとないものだしなぁ」

 とか、想像をめぐらせてみました。

 演劇や映画でラストシーンが明確に分からなくても
 それは自分なりに解釈をすればいいだけのことなのです。

 その意味で、昨年のオリジナル台本よりも
 ストーリーの解釈の自由度があるものだったと思います。

 全体的にみんなよく演技ができていて
 セリフもハッキリとよく聞こえましたし、とても良かったです。

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 毎年、公郷中学校の演劇が終わった後の休憩時間は
 とてもドキドキしながらフジノは過ごしています。

 まわりに観に来ていた同年代のこどもたちが
 口々に感想を述べているのが聞こえてくるのです。

 今年も、いろいろ聞こえてきました。

 「あれは絶対にアドリブだよ!」

 「確かに、実際のアイツとあてはまってること言ってたよな」

 とか、いろいろな言葉が聞こえてきました。

 午前の最初ということで
 観客席はまだ150名ほどしか埋まっていませんでしたが

 今、終わったばかりのステージについて
 たくさんの感想が語り合われていました。

 それらを観るとフジノは
 「今年もとても成功したのだなあ」と感じるのでした。


● 25周年の展示がされています

 実は、今回は25周年ということで
 会場のはまゆう会館には(明日も)様々な写真や
 歴代の台本や新聞記事などが展示されています。

26history1.jpg


 実際には、25周年以上みたいです。

 展示されていた資料によると、

 中断されていた演劇発表会を
 今年から再開した

 という文章がありました。

26history2.jpg

 このまちの中学校の演劇の歴史は
 かなり長いものがあり、立派な文化だとフジノは考えています。

 これからもずっとこうした取り組みが続いていくように
 しっかりと政治家として応援していこうと思います。

 25年間、見守ってくださった多くの方々、
 そして演じてくれた中学生のみなさん、ありがとうございました。

 どうかこれからも一緒に見守ってくださいね。


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 この後、大矢部中学校のコメディー
 『School Aid~今、学校は病んでいる~』を観て

 それから大急ぎで衣笠を後にしました。

 次は、横浜・桜木町。
 フジノの政策でも大切にしている『犯罪被害者支援』についての
 神奈川県の集まりに向かいます。

 今年は全ての中学校の演劇を
 観れなくてごめんなさい。

 来年は必ず観ますからね!

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